アリソン・フェリックス、リオ五輪で200m・400m金獲得を目指す
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フェリックスは、ロンドンの200m金メダリストで、400mの現世界チャンピオンだ。観客の声援の中、他のランナーが準備をしているとき、彼女の頭の中ではレースが始まっている。名前が呼ばれるより前から、自分の頭の中でスタートを切っているのだ。フェリックスの意識は、名前がアナウンスされるとほんの一瞬だけ戻り、微笑みながら観客に手を振る。
そしてまた自分の頭の中のレースの世界に戻ると、レースに求められる技術を頭に思い浮かべ、1位と2位の差を決めるような調整をする。そのとき「他のことはまったく意識しない」のだという。
これまでに4つの金メダルを取り、さらに4つ取りたいと望んでいるフェリックスは、リオオリンピックで200mと400mの金獲得を目指す。今回、リオの陸上競技日程が変更となったことから、この挑戦が可能となった。彼女が2つの金を取ることができれば、女性としては初めての記録となる。
30歳で4回目の大会に挑む彼女は、何時間もジムでトレーニングを行い、トラックで苦しいインターバル練習を続けてきた。コーチとの心理戦、休養中の焦りを感じる日々、スタートでの右手を置く位置への注意、ロサンゼルスのサン・ビンセンテ通りでの長距離練習。そのすべてがリオオリンピックのためのものだ。
しかし、オリンピックのために準備をしてきた彼女にも、恐れているものがある。それは「距離」だ。「誰もがランナーズハイを感じると言いますが、私はそれを感じたことがありません」とフェリックスは語る。
ごくまれに技術、体の動き、スピードが一つになり、レースが簡単になることがある。これまでに数回だけ経験したその瞬間は、「まるでなんの努力もせずに走れる感じ」だという。彼女は、「私がゴールで光る瞬間、みんなは、辛い思いをしているはずです」と語った。
《美坂柚木》
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