【THE INSIDE】目指せ甲子園!新チームをどう作る? 都立片倉高校野球部、県岐阜商に挑む | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】目指せ甲子園!新チームをどう作る? 都立片倉高校野球部、県岐阜商に挑む

オピニオン コラム
ニューユニフォームの披露、初試合となった片倉
ニューユニフォームの披露、初試合となった片倉 全 35 枚 拡大写真
岐阜県遠征の二日目となった片倉。前日の試合での反省の一つとして、ふとしたことでボールから目を離してしまったということがあった。

そのことを本城健太コーチからも指摘されていた。遠征合宿での試合ということで、非日常的な出来事の連続でもある。それは、野球だけではなく、洗濯や入浴、食事なども含めて、宿泊先での生活の違いもミーティングで確認した。

さらには、岐阜県一の名門校である県岐阜商と試合が組めること、その意義なども含めて確認している。そんな意識で、県岐阜商に挑むこととなった。

片倉としては、今回の遠征での一番の目標として目指してきた。それに、このチームで新調したという今流行の昇華プリントのユニフォームも初使用となる。基本デザインは従来のものと変わらないが、地色はこれまでのアイボリーからグレーとした。胸文字は、従来のまま漢字で「片倉」というものだ。新ユニフォームでの初戦は落としたくない。それだけに、選手たちの意識も高まっていたのかもしれない。


2016年8月4日KYBスタジアム第2試合
県岐阜商000 400 003=7
片 倉 301 501 00X=10
(岐)安藤、矢口、平田―青木 (片)高橋歩武、野田―橋本

試合は気持ちの入っていた片倉が初回の守りは高橋歩武君が先頭打者には安打されながらも、一死三塁を本塁でしっかり刺した。その裏に、先頭の三田村君が安打すると、バントと荒井君の中前打で先制すると、失策も絡んで初回に3点が入った。さらに、3回にも荒井君の二塁打などで追加点。4対0とリードしたが、さすがに県岐阜商も反撃。4回に、代打今井君に、亀山君など5連打で4点を返して追いついた。このあたりは、さすがに県岐阜商の勝負強さだ。

しかし、その裏に片倉も同じように打者10人、平井君の安打から始まり、荒井君のこの日3本目の安打などで5点を取り再びリードした。

以降は県岐阜商が矢口君から平田君とつなぎ、片倉は高橋君が9回途中まで投げて、最後は左腕野田君がピンチをしのいだ。これで、片倉は今回の遠征で目標としていた試合に勝利を収めることができた。

片倉の宮本秀樹監督は、「県岐阜商が今の段階で、どういう戦い方をしていこうとしてくるのかということは関係ありません。それよりもウチとしては県岐阜商に勝ちにいく試合をすることが一つの目標でした。だから、その姿勢を示して、何とか勝てたことは、それでよかったと思います」と、まずは当面の目標のクリアで、こうした遠征の中で意識を磨いていくことの大事さを改めて感じていた。

一方、県岐阜商の小川信和監督は、珍しく失策などのミスも重なったことに、「う~~ん、バント処理が出来ないと試合にならんなぁ。バント処理とのミスというのは、練習云々とか、絵上手い下手ではなくて、お互いのコミュニケーションということですから、それが不足しているということです」と、改めて、連携の大事さを確認していた。


2016年8月4日KYBスタジアム第3試合
加 茂010 002 610=10
片 倉310 110 013=10
(加)長洞、山口泰輝―平田 (片)山岸―内田 

この日の試合会場は、加茂の土井誉仁監督が手配したものだった。土井監督は、神奈川県の山手学院から岐阜へ単身赴任してきて2年目である。山手学院では宮本監督が府中工監督時代から15年以上の交流がある。それだけに、今回の再開をお互いに喜んでいた。

たまたま岐阜へ赴任していた土井監督と、たまたま岐阜遠征を恒例としていた宮本監督。こうして野球の結ぶ縁は、思わぬ土地で再燃していくこともあるのだ。そんなことも再認識させられた。

そして、試合も、そんな関係をお互いの選手が知ってか知らずか、もつれにもつれたものとなって、最後は片倉が4点差を2イニングで追いついてドロー。9回に、同点打を放った平井君は一塁ベース上で公式戦並みのガッツポーズ。ベンチも喜びを爆発させていた。

片倉としては、とりあえず新ユニフォームの初日は負けなかったということも縁起がよさそうだ。


2016年8月4日KYBスタジアム第1試合
加 茂 000 000 020=2
県岐阜商000 101 01X=3
(加)矢野―小倉 (岐)岡本―此島 

なお、この日の第1試合は加茂と県岐阜商という岐阜県勢同士の試合だった。加茂は、中学時代は主に捕手だったという矢野君を地肩の強さから投手として育てようという期待を込めて先発。土井監督は、「岐阜県の人間で高校野球やっていて、県岐商と試合が出来るということで燃えんヤツはおらんだろう」と意識を鼓舞させた。それに応えたて矢野君は最速137キロというストレートも制球よく、土井監督や吉田智部長の期待以上の好投だった。

県岐商の岡本君も、負けじと好投。お互いにミスも少なく、テンポもいい試合でもあった。岡本君は4回の無死満塁も慌てることなく抑えた。8回に打っては4番の矢野君に打たれて一時は同点にされたものの、その裏にすぐに突き放して勝負強さを示したのはさすがだった。いずれにしても、岡本君も矢野君も、今後の伸びしろは大いに期待できそうな逸材という印象でもあった。

《手束仁》

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