【小さな山旅】標高3000mの世界…岐阜県・乗鞍岳(2)
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
この標高で雲りならば、上はもっと天候が悪いに違いない。高山ビギナーの筆者はそのように考え、登山日をズラすつもりでいた。
ところが。
「上はきっと晴れてるよ」
旅の同行者(飛騨高山に在住経験あり)はそのように言うと、筆者をスキー場に置き去りにして、車で走り去っていった。
こうして、初めての北アルプスで、今にも雨が降り出しそうな空の下、畳平行きのシャトルバスに独り乗り込むことになる。
■気づけばそこは、雲の上。
バスの中では、しばしの睡眠をむさぼった。目を覚ました時には、畳平のバスターミナルのほど近く。窓の外には、見たこともないような広大な雲海が、上空にはすっきりとした青空が広がっていた。
標高1200mから標高2700mへ。その間に、分厚い雲の中を通り抜け、雲の上の世界にやってきてしまったようだ。先ほどまでのどんよりとした雰囲気はどこへやら、である。
更に、剣ヶ峰(3026m)の頂上まで登ると、今度は見渡す限りに広がる雲の海。雲の合間からは、穂高連峰や御嶽山など、標高の高い山だけが姿を見せていた。
普段過ごしている平地や、普段登っている低山とは、まったく別の世界である。旅の同行者に「本当に晴れてた! 絶景です」と興奮気味にラインでメッセージを送る。すると、飛騨牛のステーキの写真が送られてきた。一足お先にということか。
飛騨牛の写真を見ながら、持ってきた菓子パンを頬張り、こみ上げてくる食欲をごまかしながら、標高3000mからの景色を心ゆくまで楽しんだ。
《久米成佳》
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