【THE REAL】元日本代表・内田篤人は絶対に下を向かない…不死鳥のごとき復活劇を果たすために
オピニオン
コラム

ドイツでの日々に対する真価が問われるワールドカップ・ブラジル大会の舞台に、どうしても立ちたい。すぐには手術を受け入れられなかった内田は、セカンド・オピニオンを求めて2月14日に緊急帰国する。
おりしも関東地方が大雪に見舞われたなかで、成田空港から目指したのは東京・新宿区にある東京医科大学病院。アントラーズのチームドクターを長く務めてきた、香取庸一助教の診察を受けるためだった。
◆岩政さんと森本の分まで
「ドイツで手術と言われたときは、ワールドカップに間に合うのかなと思ったけど…大雪の影響で病院に着いた時間もすごく遅くなったけど、翌日の朝には(香取)先生が『大丈夫だよ』と言ってくれて」
厚い信頼を寄せる香取氏から保存療法へGOサインが出されたときの心境を、内田はこう明かしている。日本とドイツで自らに過酷なリハビリを課しながら迎えた5月12日、アルベルト・ザッケローニ監督が読み上げた代表メンバー23人のなかに内田も含まれていた。
真っ先に感謝の思いを香取氏へ伝えた内田は、コートジボワール、ギリシャ、コロンビアの各代表と同じグループに入ったワールドカップを全身全霊で戦う覚悟を固めている。
「代表のスタッフの方とは常に連絡を取っていたし、代表のドクターやトレーナーの方がわざわざドイツまで来て治療もしてくれた。本当にたくさんの人が関わってくれたので、試合に出て勝つことが恩返しだと思っている。こうやってチャンスをもらえたいま、個人的には岩政さんと森本の分まで、というのは自分でも気にかけている。今回23人に入れなかった選手もいるし、そういう人たちの思いを少しでも背負ってブラジルに行きたい」
内田が名前をあげたDF岩政大樹(当時テロ・サーサナ)とFW森本貴幸(当時ジェフユナイテッド千葉)は、ともに代表に選ばれた南アフリカ大会で、出場機会がなかったフィールドプレーヤーだ。
◆膝蓋腱炎
端正でクールなマスクを脱ぎ捨てれば、そこには熱すぎるほどの浪花節が脈打っている。悔しい思いを共有したからこそ、彼らが選ばれなかったブラジル大会へかける内田の思いはさらに大きく膨らんだ。
残念ながらザックジャパンは1勝もあげられずにブラジルの地を去ったが、誰よりも孤軍奮闘したのは内田だった。グループリーグの3試合すべてに先発フル出場。持ち前のスピードで右サイドを活性化させ、インテリジェンスあふれるプレーでチャンスを作り続けた。
その一方で、ある意味で強行出場だった270分間のプレーは、内田の身体にダメージを蓄積させる。特に右ひざには、無意識のうちに大きな負担がかかっていたのだろう。
続く2014‐15シーズンが進むにつれて、再び右ひざに激みを覚えはじめる。診断の結果は膝蓋腱炎。お皿の下にくっついている腱が炎症を起こすもので、長年にわたって過度の負荷がかかることが原因とされる。
特に内田の場合はプロになってから、幾度となく右足に大けがを負ってきた。ブラジル大会における出色のプレーが引き金になって、限界値を超えたとしたら。それでも内田の心に「後悔」の二文字はない。
【次ページ あのときに休んでおけばという気持ちはまったくない】
《藤江直人》
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