●クルージングとサイクリングを1日で楽しむ「サイクルーズ」が霞ヶ浦に就航
霞ヶ浦の湖岸を忠実になぞって一周すると140kmになるが、土浦から潮来(いたこ)まで遊覧船を利用したので80kmのサイクリングとなった。
都心部から70km、所要時間は1時間。常磐自動車道・桜土浦ICを降りて10分ほど。電車利用ならJR常磐線・土浦駅から徒歩10分のところにある土浦港がサイクルーズの基点となる。
今回はクルマにロードバイクを積んでいったので、マリーナ内の駐車場に駐めてロードバイクを遊覧船に持ち込んだ。マリーナ内には霞ヶ浦温泉もあって、施設利用者は足湯を利用できる(浴場はない)。
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船内デッキはこんな感じ
自転車を持ち込む遊覧船ホワイトアイリス号のデッキにはバイクラックが設置され、まずはそこに愛車を預けて湖上のクルージングを楽しむ。見渡す限りの水面には他の船が見つけられないので広大な霞ヶ浦を独占したような気分になる。潮来港までそんなリゾート気分を楽しんだあとは、潮来からクルマを駐めた土浦までサイクリングするというのが最も多いパターンだ。
さらにこの先をクルージングするのなら、横利根運河で結ばれた佐原まで行くことができる。ふたつの水門で水位の違いを調節する閘門(こうもん)を通過するのが興味深い。重要文化財に指定されており、現役の施設なので体験の価値がある。
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遊覧船にスポーツバイクを積んで対岸へ
潮来から土浦までは最短距離で50km弱だ。霞ヶ浦はアルファベットのY形をしていて、ちょうど3つの線が交わったところに霞ヶ浦大橋があるので、両岸のどちらか、あるいはYの最上部となる折り返しを目指すなどして体力に応じてコース設定できるのが魅力。この日はふたつの折り返しを通過点として土浦まで走ったので総距離は80kmになった。
サイクリストにとってこれからは季節風が難敵となるが、地元の人によれば霞ヶ浦は日によって風向きが変わるという。そのため快適サイクリングするためには気象予報などをチェックして当日の出発地点と目的地点を選択し、さらには両岸のどちらかを行くかを判断する。
霞ヶ浦湖岸道路はあまりにもフラットなのでアップダウンやコーナリングといったサイクリストの醍醐味を味わうには不向きだが、それだけに風を読んだ走りを楽しむことができる。