アントニオ・コンテ監督が就任した今シーズン、チームのシステム変更に伴い出場機会を失っていたオスカル。まだ25歳と若く現役のブラジル代表でもあるが、余剰戦力を整理して移籍市場での資金に換えたいチーム事情から売却話が浮上していた。
Done deal! #Brazil superstar @oscar8 has signed for #ShanghaiSIPG! #ACL2017 pic.twitter.com/16Vh1qol6W
— AFC Champions League (@TheAFCCL) 2016年12月23日
●中国マネーの猛威に監督たちの反応は?
プレミアリーグ他クラブの監督からは、オスカル放出に驚きの声が挙がっている。アーセナルのアーセン・ベンゲル監督は、「もちろん驚きだったし混乱したね。サッカー選手ならばリーグのクオリティと賃金の質を合致させたいと思うものだ」と率直にコメントした。
「オスカルが移籍するのは、プレミアリーグで出番がないからだと思う。中国は彼に出場のチャンスを与えるとともに、巨大な戦力を作り上げるために多額の資金を投じる。今後プレミアリーグにとっての問題になるか?そうなるかもしれないね」
多額の移籍金による選手の獲得はプレミアリーグの得意とするところでもある。長くドイツで監督を務めてきたリバプールのユルゲン・クロップ監督は、「欧州の他国はイングランドに関して同じように思ってるだろうね。ここにある金が選手たちをイングランドへと引き寄せる」と皮肉も交えながら話した。
それでもイングランドと中国に違いがあるとすれば、イングランドには選手がプレーしたいと思うような魅力が年俸以外にもあり、いまのところ中国にはそれが薄い。
「現状で中国は本当の意味で選手がプレーしたいと思うリーグではない。あそこに選手たちを連れて行く唯一の手段が金だ。選手たちが中国行きを決断したのなら、彼らをここに留め置く武器は何もない」