試合開始からヌネスが繰り出す左右のパンチを顔面にもらい、距離を詰めようと前に出るもカウンターを被弾。組み付いて得意のグラウンドに持ち込もうとするも、同じく柔道をバックボーンに持つヌネスに振りほどかれてしまう。
金網を背負ってからは一気のラッシュ。ワン・ツーが顔面をとらえ足下がふらついたところで、レフェリーが間に割って入った。
2015年11月にホリー・ホルムに敗れ王座陥落するまで、無敗の絶対王者として格闘技界の中心に君臨したロンダ。自殺も頭を過ぎったという敗戦のショックから立ち直り、久しぶりにオクタゴン復帰を果たしたが、劇的な王座奪還とはならなかった。
元最強女王の面影がない完敗にファンからは、「ホルムに負けたときは、それでも次は大丈夫だろうと思えたが今回は一方的過ぎて…」「サンドバッグ状態だったな。引退だろうな」「調整試合を挟むべきだったんだろうけど、ここまで完敗すると次は厳しいかな」「ちょっとぐらいなら殴られても大丈夫と思って前に出たら、予想以上に殴られて気づいたときには何もできなくなってた」「驚く間もないくらい一方的な展開だった。試合勘を取り戻せばとか、次やればとかという言葉も出てこない」などの声が寄せられている。
女子格闘技界を引っ張ってきたミーシャ・テイト、ロンダを連続で破ったヌネス。試合後には、「ロンダ・ラウジーは偉大な功績を残してきた選手だが、いまは私の時代だ」と女子格闘技新時代を高らかに宣言した。
UFCは男子2階級制覇王者のコナー・マクレガーとともに、ロンダに団体を引っ張ってもらいたいと期待していた。試合前のプロモーションでは、この試合がロンダの復帰戦であることを大きく扱い、ヌネスは脇役のような扱いに回らされた。
「この試合が決まったときから、そうなるのは分かっていた。勝てることもね。私が地球で最強の女よ。ロンダは引退して映画にでも行けば良い。この階級には私がいるわ」
近ごろ王座交代が続いていたUFC女子バンタム級。果たしてヌネスは安定政権を築けるか。