そこは、マス釣りやバーベキュー、キャンプなどが楽しめるアウトドア・フィールドで、大晦日の夜はバーベキューをして、そのまま施設内の山小屋に泊まり、翌日の元旦の朝からは釣りを楽しんだ。日本の年末年始らしからぬ、アウトドア的な年末年始の過ごし方であった。
だが、年末年始のツボはしっかり押さえている。
年越し蕎麦はバーベキューの前に蕎麦屋で食し、年越し時はしっかりとカウントダウン。しかも、他の宿泊客たちとなぜか一緒に記念撮影までした。初日の出だってバッチリ見た。自然に囲まれて眺める朝日は、それはそれは綺麗なものであった。朝には、しっかりとお雑煮も食べた。餅を持ち寄り、その場で調理して食べるお雑煮は、格段においしかった。
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惜しむらくは、年末年始の風物詩・紅白歌合戦が視聴できなかったことか。でも、夜の山小屋内で、釣り仲間たちと酒を飲みながら紅白の話題で盛り上がり、何となくだが雰囲気だけは楽しめた(ザ・イエローモンキーは見たかったなぁ)。
このように、アウトドアで年末年始を過ごすからといって、年末年始的なことがまるで楽しめない訳ではないのだ。むしろ、アウトドアの要素が加わることによって、年末年始がよりエキサイティングになる。
■アウトドアの魅力を、年末年始にトッピング
例えば、大晦日の夜には、満天の星空を気が済むまで眺めることができた。街中で見るよりも見える星の数が多く、吸い込まれそうな星空であった。
元旦の朝から夕方まではマス釣りに没頭した。ここの釣り場は大物が多いという話で、実際に他の釣り場よりもアベレージサイズが大きかった。大きいだけでなく、引きも強かった。元旦からエキサイティングなファイトが楽しめるなんて。アウトドアだからこそ、である。
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アウトドアはエキサイティングで楽しいものであるが、一方で危険や不便が付き物であることを忘れてはならない。山の厳しい寒さに耐えられない人もいれば、慣れない寝袋泊で睡眠不足に陥る人もいる。
筆者の場合は、あまりの楽しさに前夜からはしゃぎ過ぎた上に、釣りに熱中し過ぎてしまい、その後に初詣に行く体力が残らず…。疲労からくる眠気でフラフラになりながらの帰宅の途は、エキサイティング過ぎるものであった。
飲み過ぎ、食べ過ぎ、はしゃぎ過ぎ。そして、釣りをやり過ぎ。アウトドアに限らず、また年末年始に限らず、「過ぎる」ことは禁物であると教えられた、アウトドア的な年末年始であった。