内村航平「競技を見て何かを感じてもらえたら」…書籍発売記念イベント
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『栄光のその先へ 内村航平語録』は、2008年から2016年までの8年間に内村が残した言葉を写真と共に収録した一冊だ。発売記念イベントでは、2016年12月に日本体操界初のプロ選手に転向した内村が体操への想いを語った。
同書に収録されている2009年12月のコメント「演技をするときに一番に思うことは見ているみなさんを感動させること」をテーマにしたトークでは、北京オリンピック後からこうした気持ちを持つようになったと言い、「体操というのは、見ている人に感動を与えられる競技だと思いますので、そういったところを重視していかないと、点数にも反映されないし、自分が競技者として、何をやってるのかわからなくなってしまうというところもあって、見ている人に感動を与えることをやっていかないといけないのかなと思った」と話した。
内村は北京オリンピック、ロンドンオリンピック、リオデジャネイロオリンピックで個人総合2連覇を含む7つのメダル(金3、銀4)を獲得し、世界体操競技選手権の個人総合では19個のメダル(金10、銀5、銅4)を獲得している。
こうした経験を伝えていきたいと話し、「世界選手権6連覇というのと、オリンピック2連覇というのは、体操選手としては初めて残せた成績ですので、この経験を下の代にいかにどうやって伝えていくか、そして見ているみなさんにどう伝えていくかということが、これから先、僕のやっていく仕事だと思うし、今後の体操界にもつながることだと思う」と語った。体操という競技を広めるために、これからはテレビやイベントなどにも出演していきたいという。
東京オリンピックに関しては、競技者として「目指せる年齢でもありますし、そこは絶対に目指さないといけないところだと思います」と意気込みを語り、「日本の素晴らしさとともに、競技としての素晴らしさも世界に発信していけたらいいなと思っています」と体操への気持ちを述べた。
28歳になったという内村は、「年齢、衰えに対する恐怖」について問われると「あります」とコメント。サッカー選手の中村俊輔と対談した際にヒントをもらったと話し、「衰えというのは絶対くるものなので、そこはそこで認めて、いかに自分の武器を強みにしていけるかというヒントをくださったので、そういうことを経験していって、僕もこれからまたどんどん強くなれるんじゃないかな」と語った。
同書に掲載されている言葉「イメージで120%作っておいて練習でその集中力のまま1本やる。試合と同じ気持ちで1本バチッとやって決めたら、それはもう試合をやったのと同じ」をテーマにしたトークでは、集中力を高めるコツとして「大きな目標をたてる」ことを挙げた。
具体的な方法として「今だと東京オリンピックに出場するという目標がある中で、そこから目標を細分化するというか、1日1日の目標に変えていって、それを1つ1つ達成するというところからはじめてるんです」と自身が行っている集中方法を語った。1つ大きな目標をたてれば、モチベーションも上がり、調子が悪いときでも集中力が一気に上がるという。
最後に、「試合会場で観て伝わるものがたくさんあると思います。みなさんに会場に足を運んでいただいて、競技を見て、何かを感じてもらえたら、僕はそれだけでもすごくうれしいので、できれば会場に足を運んで、競技を観に来て下さい」と体操をアピールした。
《美坂柚木》
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