イタリアの奇策で論争勃発、イングランドのジョーンズHCは不快感「ラグビーではない」
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
この日のイタリアが見せたのはディフェンス時にタックラーのあと、本来ならサポートに入るはずの選手たちが参加せず、ラックを形成しないことによりオフサイドラインも生じさせないというものだった。このため本来であれば反則を取られるはずの位置に、イタリアの選手たちは堂々と入って行けた。
イタリアの奇襲戦法に戸惑ったイングランドは反則やミスも多く、なかなか格下の相手を引き離せない。試合終盤に積極的な選手交代で流れを引き寄せ最終的には勝利、ボーナスポイントも獲得したがイングランドのエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は試合後、「あれはラグビーではない」と会見で不快感を示した。
「あれがラグビーなら私は引退する。ラグビーでハーフバックがパスをすることができなければ、何かがおかしいはずだ。パスをしようとしたら、そこにいるのは相手選手なわけだからね。もっと早く対応できたか?そうかもしれないが困難なことだ。レフェリーも困惑していた。難しい状況だったと思う。急に何でもありになった。ラックが存在しなかった。試合中にラックを作ることがなくなったんだ」
ボールの奪い合いこそがラグビーの根幹だと話すジョーンズHC。ラグビー以外のものを見せられた観客は、チケット代の返金を求めるべきだと呆れたように語った。
対するイタリアのコナー・オシェアHCは急な思いつきではなく、勝つために準備してきた作戦だと反論。過去の試合で似たようなやり方を見たことがあると実例を交えて解説し、イタリアだけが批判される謂われはないとした。
「前日にレフェリーと話をしていた。我々がどういうアプローチを試みるか伝えたんだ。選手たちのことをとても誇りに思う」
あくまでも大会には勝つために参加していると話すオシェアHC。格上のイングランドに勝つためには、イタリアのラグビーを変えなければならないと必要性を訴えた。
「何か違うことを試そうとしているのにさせてもらえない。この手の批判や非難にはうんざりだ」
《岩藤健》
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