ともに元K-1王者の肩書を持つ両者。総合格闘技の舞台では2008年7月に『DREAM』で対戦しているが、そのときはアリスターが第1ラウンド1分11秒でアームロックを極め一本勝ちしていた。
舞台をUFCに移して行われた再戦は、第1ラウンドから両者が蹴りの応酬。ハントは右足のスネをカットするが、流血にも構わずミドルを蹴っていく。対するアリスターは多彩な蹴り技を見せながら、得意のヒザ蹴りを狙っていく。
第2ラウンドに入ってもアリスターはヒザで主導権を握る。だが組み付きに行ったところへハントもカウンターのヒジ。一発良いのが入るとガードを固めて亀になってしまう傾向があるアリスター。ここも後退するがハントは逃さずパンチをまとめた。密着した状態でアリスターはヒザ。ハントがヒジを入れ合う。
OHHHHH big elbow by @MarkHunt1974 ROCKS Overeem! #UFC209 pic.twitter.com/PAdkG2ARjO
— UFC (@ufc) 2017年3月5日
第3ラウンドでハントが前に出ると、アリスターは背を向けて距離を取る。会場からはブーイングも聞かれたが、直後にケージ際で密着してアリスターがヒジ。これが効いたところで顔面にヒザを突き上げてKOした。
Left elbow, right knee, LIGHTS OUT! @AlistairOvereem w/ the 3rd round KO at #UFC209! pic.twitter.com/PjUR3C56ch
— UFC (@ufc) 2017年3月5日
圧倒的なタフネスで幾多の名勝負を演出してきたハントだが、最後は強烈なヒザ蹴りで前のめりに倒れた。
この試合にファンからは「今大会では一番面白かった」「アリスターの膝蹴り強烈すぎ」「ハントまだまだやれるぞ頑張れ。引退するな」「ハント負けたけどかっこ良かった!アリスターもまだまだ強い!」「ハントは42歳でまだこんな試合できるんだな」などの声が寄せられている。
試合後のインタビューでアリスターは、「ハントはタフな選手。実は俺もファンなんだ」と対戦相手をリスペクト。ともにプロ格闘家としては若くないふたりだが、「俺たちは年寄りかもしれないが、終わっちゃないぜ」と今後も強敵たちと戦い続けることを宣言した。