【THE ATHLETE】劇的にWBCをスタートさせたイスラエル、実はメジャー経験者も多数いる影の実力派 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE ATHLETE】劇的にWBCをスタートさせたイスラエル、実はメジャー経験者も多数いる影の実力派

オピニオン コラム

WBC2017 1次ラウンドA組 韓国対イスラエル(2017年3月6日)
WBC2017 1次ラウンドA組 韓国対イスラエル(2017年3月6日) 全 6 枚 拡大写真
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が3月6日に開幕し、1次ラウンドA組みで韓国(世界ランク3位)とイスラエル(同41位)が対戦した。試合は延長までもつれた末にイスラエルが2-1で勝利している。

この試合をメジャーリーグ公式サイト『MLB.com』は、「ドラマチックな形でトーナメントは開幕した」と驚きを持って伝えた。


■実はメジャー経験者も多数いるイスラエル代表

イスラエル代表の多くはユダヤ系アメリカ人のマイナーリーガーで構成されている。決勝打のスコット・バーチャム内野手はコロラド・ロッキーズ傘下、そのほかの選手も現役マイナーリーガーや元メジャーリーガー、米国の独立リーグでプレーする選手がほとんどだ。

ライアン・ラバーンウェイ捕手は現在オークランド・アスレチックス傘下だが、ボストン・レッドソックスでメジャー昇格の経験がある。クローザーを任されたジョシュ・ゼイド投手も過去にはヒューストン・アストロズでメジャーを経験した。

多くの選手がアメリカで生まれ、幼少期からベースボールに触れて育ち、MLBドラフトで指名されてプロ入りしている。まったくなにもないところから急に選手が出てきたわけではない。

■メジャー経験15年のベテラン右腕が先発

イスラエルはメジャー通算124勝のジェイソン・マーキー投手が先発。3回を投げて被安打2、奪三振3、四死球1と好投した。打線は二回に押し出し四球で1点を先制している。

好投したジェイソン・マーキー
(c) Getty Images

対する韓国も五回に四死球でランナーを出し、ソ・ゴンチャンのタイムリーで同点に追いついた。その後は両チームとも投手が踏ん張る。韓国は八回に2死満塁の場面でセントルイス・カージナルスのオ・スンファン投手が登板。圧巻の投球で火消しに成功すると、九回も2三振を奪って無失点でマウンドを降りた。

この回で決着がつかなければタイブレーク制が適用される十回。イスラエルは元ヤクルトのイム・チャンヨン投手を攻め立て、1死一、三塁とする。このチャンスにタイラー・クリーガーのセーフティースクイズは失敗するが、続くバーチャムが二塁への内野安打。この間に三塁ランナーが生還する。

裏の攻撃で韓国は2番からの好打順だったがランナーを出せず。最後は元ソフトバンクのイ・デホが外角低めの直球を空振りして敗れた。


■やはり短期決戦は投手の出来がカギになる

この試合を見て感じたのは月並みだが、やはり野球は投手が崩れなければ簡単には負けないということだ。国際的に見れば、イスラエルの投手は決して名のある選手たちではないが、韓国の3番キム・テギュン、4番イ・デホを無安打に封じている。

特に韓国が同点に追いついて勝ち越しムードだった五回、ふたりを打ち取ってイニングを終わらせたのは非常に大きかった。四回にはイ・デホが放った大飛球を中堅手のサム・ファルドが好捕。バックも投手陣を盛り立てた。


世界ランクや過去の実績からイスラエルの勝利には「まさか」、「大金星」という言葉が付いてくる。しかし、実際に試合を見た人は「なんだ、イスラエル普通に良いチームじゃん」という感想を持ったのではないか。

国際大会への出場経験が少ないため未知数な部分もあるが、初戦を取った勢いと投手陣の安定感があれば今大会のダークホースになる可能性は秘めている。



《岩藤健》

関連ニュース

編集部おすすめ