オランダの特徴は何と言っても打線の破壊力。2次ラウンド初戦では日本に敗れたが、続く2試合をコールド勝ちして2位で決勝ラウンド進出を決めている。4番に座るのは日本でもおなじみのウラディミール・バレンティン。
■打線は破壊力抜群
バレンティンは1次ラウンド、2次ラウンドの6試合で22打数13安打、打率.591、3本塁打、10打点をマーク。1次ラウンドでは本塁打がなく、つなぎの4番的な役割になっていたが2次ラウンドで爆発。3本塁打で2次ラウンドMVPも獲得した。
ザンダー・ボガーツは調子が上がらず、2次ラウンドの途中で打順を3番から2番に変更。代わって2番を打っていたジュリクソン・プロファーが3番に入っている。
ボガーツは打率こそ.211と低迷しているが6四球を選び後ろの打者につなぐ役割はこなしている。それを意気に感じてかバレンティンもチャンスで大振りはせず、チームバッティングの意識が普段よりも強い。
守備では二塁手ジョナサン・スコープ、遊撃手アンドレルトン・シモンズの守備が堅い。大会有数の併殺奪取能力を有する二遊間だ。チーム打率.324(2位)の強打とともに、防御率2.94(6位)も光る。これは日本(3.38)より良い数字。
■ブルペンは健闘が光るもバリエーションの少なさがどう出るか
野手陣に比べ投手が弱いのではと言われていたオランダ。だが本大会6試合では健闘を見せる。一時期球速が落ちていたシャイロン・マルティスも150キロ台を計測するまでに復活。日本戦では好リリーフを見せた。
難点は右投げのパワーピッチャータイプが多く、バリエーションが少ないこと。目先を変えるといった使い方ができず、準決勝ではプエルトリコ打線につかまり始めたときの継投に難しさがある。
ブルペンは決勝ラウンド進出に合わせた補強として、ケンリー・ジャンセンを呼び寄せている。
150キロ前後のカットボールを中心に160キロのストレートを混ぜ、メジャー通算189セーブを挙げたジャンセンの合流は心強いが、スプリングトレーニングで防御率8.10と調子がいまひとつだったのは気がかり。
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- WBC Baseball (@WBCBaseball) 2017年3月20日