現在に至るまで様々な施設を設けてきた東京ドームシティだが、スポーツやアミューズメント施設に比べてアートやカルチャーを主とした施設の存在感は大きくない。そのため、大人のための遊べるギャラリー、エンターテイメントとアートを融合させた施設を設立しようと思い立ったのだという。
今後この地で最先端のメディアアートから工芸、サブカルチャーを展開する予定だ。

「Gallery AaMo」

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」
「Gallery AaMo」の支配人である西見敬一郎氏によると、設立の背景には「モノ消費からコト消費」に社会が移行している現象があるという。
「コンサートやイベント、旅行、体験型レジャーなどその場でなければ楽しめないこと、経験の需要が高まっている昨今の現象があります。その中で知的好奇心を満たしたい、新しいモノを見たいというニーズの高まりや、期間限定の企画、展覧会が人気を博している状況に着目しています」
また、同様に「アートの多様化現象」が設立の動きを促進させた。
「アートは敷居が高く、分かりにくいと敬遠される分野であったが、近年娯楽として人気を集めていたり、アニメ、漫画やアートとして認められてきています。ハイアートとサブカルチャー、ポップカルチャーの垣根がなくなってきていて、語られること少なかった分野がアートの側面から紹介されることが、より身近になっている」
「まちづくりとアートが身近になって、まちづくりのなかでアートは必要不可欠な存在になりました。買い物や食事、学校帰りなどに気軽にアートに触れるライフスタイルが普通になってきている。東京ドームシティもひとつの街であるので、同様にアートが必要不可欠なものになっているのです」
「2020年に向けて、ジャパニーズポップカルチャーの注目が高まっている。そのアートに触れる場、見る場が欲しいといった機運が高まっている」

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」
そんな「Gallery AaMo」のコンセプトは遊べるギャラリー。「楽しさとライブ感に満ちた大人のための遊べるギャラリーをつくりたい」のだという。
「エンタメ力、アートの融合で、これまでなかった見せ方をして、話題性のある展覧会イベントをつくりたい」
4月13日には「Gallery AaMo」設立記念のこけら落としとなるイベントとして、メディアアーティストの真鍋大度と石橋素が率いる「Rhizomatiks Research」と演出振付家のMIKIKOが率いる「ELEVENPLAY」によるコラボレーション・ワークが行われた。
初のイベントに「Rhizomatiks Research」らを採用した理由について西見氏は「東京ドームシティにいままでなかったアートスペースを設置するにあたって、いい意味で東京ドームシティらしくないものを導入したかった」と語った。

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」

こけら落としとなった「ダンス・インスタレーション」

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