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新連載【東京2020とわたし】2020年レガシーを土台にしてどう生きるべきか

スポーツ まとめ
参考画像:1964年東京オリンピックの様子
参考画像:1964年東京オリンピックの様子 全 6 枚 拡大写真
2020年に東京で五輪が開催されます。2017年現在、課題は山積していますが、1964年の経験も踏まえると、さまざまな面で良い結果をもたらすと捉えられることが多いため、メディアの各種報道も総じて前向きと捉えて良いのではないでしょうか。

来る東京2020年を追い風にしたいことから、各所でしきりに「レガシー(遺産)」という言葉が五輪とセットになっています。

我々は今回、「レガシー」とは何かに焦点を当てるとともに、そのレガシーを作り、将来へつなげる世代である20代30代の人々が、この東京2020に対しどのようにアプローチすべきかを考えてみました。

参考画像:1964年東京オリンピックの様子

◆レガシーとは

まず、国際オリンピック委員会(IOC)が発表した「Olympic Legacy Booklet」によりますと、以下のようなものをオリンピック・レガシーと位置付けています。

Spoting Legacy
Socia Legacy
Environmental Legacy
Urban Legacy
Economic Legacy

オリンピックに合わせて用意した建物やインフラなどの物理面、人の気持ちや文化などの機運も含めて、オリンピックの風を受けて起こったものすべてをオリンピック後の資産として位置付けています。

1964年の東京五輪で具体的なレガシーになった建造物や道路といえば、首都高速や東海道新幹線、環状7号線、日本武道館、岸体育館、駒沢競技場などで、いまなお残っています。機運という面では、例えばバブル崩壊まで続く経済成長は1964年東京五輪の風を受けて、加速した面は少なからずあるはずです。

1964年の東京五輪のレガシーは、2017年現在も東京の根幹を成しています。

では1964年当時、五輪を迎えるにあたり「レガシー」という言葉はどれほど使われていたのでしょうか?

参考画像:1964年東京オリンピックの様子

◆取材を通して

私たちはまず、1964年東京五輪を知ることから取材を始めました。過去の新聞、雑誌といったメディアを通して、時代のキーワードや文化を汲み取ることに時間を費やしました。

一通り当時の新聞を見る限り、現在ほど「レガシー」にこだわっていないことがわかりました。この理由を推測するに、1964年は初めての東京五輪であり、五輪によってどのような経済効果や文化的変容が起こるかを体感していなかった、未経験の手探りであったことが全てではないかと考えられます。五輪によって残るレガシーの巨大さは、経験して初めて認識できるものだったのではないでしょうか。

そこから、当時の状況を知る方へのインタビュー、さらには研究機関へのヒアリングなどを通じて、現状までに把握できたことをここに記して行ければと考えています。

今回の取材のポイントは、物理的な「ハード」レガシーと、無形の「ソフト」レガシーとに分けてイメージすること。そして「ハード」が一定まで成熟している日本においては、「ソフト」レガシーを残す重要性について、各所から提言を得たことです。

もちろん、道路や建物、インフラといった「ハード」レガシーの一層の充実も必要ではありますが、超高齢化、人口減少など、成熟国家としての最先端をいく日本ならではの課題に対して、今回の取材で得たものは、「ソフト」レガシーの設計と受け継ぎがより重要になるという知見でした。

1964年 銀行で働く女性たち(1964年1月13日)

◆レガシーを土台に生きる20代30代

2017年現在のリーダーたちがレガシーをどう構築していくかは、とても興味深いところではありますが、実際に東京2020のレガシーをもって、将来に挑むのは、2017年現在20代から30代の人たちです。

2017年時点で25歳であれば、2020年には28歳、2017年に30歳であれば、2020年には33歳です。2020年レガシーを踏みしめて、世の中を動かす世代です。

2020東京のレガシーが、2030年、2040年と時間を重ねる中で、どのように活用されていくのか。2020東京のレガシーを活用、活躍すべき20代、30代は、どのように2020年を迎え、2020年以降を進んでいくべきか。

取材を通じて、この世代が2020年の風をいかに大きな追い風として受け止め、帆を張るべきかも、あわせて考えていきたいと思います。

《土屋篤司》

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