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月から水資源を取り出せる時代はすぐそこに来ている…民間月面探査レースの先にある未来

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月から水資源を取り出せる時代はすぐそこに来ている…民間月面探査レースの先にある未来
月から水資源を取り出せる時代はすぐそこに来ている…民間月面探査レースの先にある未来 全 8 枚 拡大写真
4月21日、宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)で月面探査チーム「HAKUTO」に関するトークイベントが開催された。

世界初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE(グーグル・ルナ・エックスプライズ)」に挑戦する「HAKUTO」。

「月は次の大きなマーケットになると思います。月がひとつの資源を生む場所になってくるのです」

そうイベントで淡々と告げたのは、HAKUTO代表の袴田武史氏だ。



国の力を借りず、民間企業のみの力で挑戦となる今回の月面探査レース。国と民間企業の宇宙開発分野におけるパワーバランスは今後どうなっていくのだろうか。袴田氏は語る。

「民間が作り、国が一部を活用するという形になっていくと思います。例えば自動車産業でも、インフラであったり、交通ルールは国が整える。そして、車は民間で開発する。宇宙開発もそういった形になっていくのではないでしょうか」

月から水資源を取り出せる時代がくる。そこに確かなリアリティを袴田氏は感じている。宇宙のインフラが拡大していくことが予想される今後、開発を進める上で月の水資源を手にいれることは欠かせない。

「ロケットの燃料にも水素や酸素を必要としますが、すべての燃料を地球から利用する必要はない。地球からロケットを飛ばすと、重力を抜け出さなくてはいけないからコストが高くなってしまう。1リットルの水を地球から持っていくと百億円かかるとも言われています」

コストを抑えるためにも、宇宙で資源を手に入れていくことが必要なのだ。月から水資源を取り出すことの現実性は海外諸国も強く感じている。袴田氏によると、アメリカでは「宇宙で取れた資源の所有権」に関する法律が制定され、ルクセンブルクも宇宙資源の法整備を進めている段階なのだという。

「国での整備だけでなく、国際的に法的なフレームワークをつくろうという動きも出ていて、国連での宇宙資源開発に関する法律議論に私も参加しました」

2017年12月28日に打ち上げを予定しているHAKUTOチーム。彼らが自信を持つ月面探査ローバー「SORATO」の強みはどこにあるのだろうか。



「小型、軽量というのは水を見つけるにあたって重要なポイントです。月面の水と言ってもどの地点にどれくらいあるか、確実にわかっているわけではない。月面探査にも打ち上げ費用などお金がかかる。そのためには、100キロの大きな探査機をひとつ打ち上げるのではなく、数キロの探査機を10台、100台と打ち上げた方が効率がいい」

軽量化に全力を注いだ「SORATO」。一つひとつの部品の重さを軽くするためには、材料の選定が重要になってくる。一般的に利用されるアルミではなくカーボンを使ったり、日本の町工場に協力してもらうなどの工夫を繰り返した。ひとつの加工部品をどこまで小さくできるか、強度を保った上でどこまで軽量化できるか。意識したのはここだ。

また、コスト削減のためにも民生品を利用した。

「宇宙開発の際、国は信頼を担保するために一から部品を作ったりする。しかしこれでは民間の最新技術が取り入れられなかったりもします。民生品にも小型、軽量、高性能と信頼できるものはあるし、入手できる時間も短い。我々は民生品を利用し、それを改善することもしました」







《大日方航》

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