20日に『ボクシングフェス2017 トリプル世界タイトルマッチ』が有明コロシアムで開催。拳四朗はWBC世界ライトフライ級王者のガニガン・ロペス(メキシコ)と対戦し、2-0(114-114、115-113、115-113)の判定勝ちで新チャンピオンに輝いた。
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喜びを見せる拳四朗選手(右)
昨夜は新王者になった興奮で眠れなかった拳四朗。「ギリギリの判定だったが勝ててすごく嬉しい」と素直に喜びを見せる。
拳四朗の父でB.M.Bジムの寺地永会長は、「ようやくスタートラインに立てた気持ち。デビュー当初から史上初の親子王者を目指していたので、達成できてホッとしている。判定も2-0で危うく、ドローにされたらどうしようかと思った」と胸をなでおろした。
今後について拳四朗は「指名試合をクリアして、そのあと統一戦もできれば盛り上がると思う」と見据え、今は「高級なお肉が食べたい」と口元をゆるめた。
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寺地永会長(左)と拳四朗選手
WBC世界フライ級前王者ファン・エルナンデス(メキシコ)に挑戦した比嘉。試合中に仮歯が抜けるハプニングもあったが、デビュー戦から続くKOで試合をものにした。
「1ラウンドはどうなるかと怖かった。2ラウンド目から歯が抜けたことで緊張感もほぐれた」と振り返る。昨夜は祝福する電話が続き、着信音が鳴り止まなかった。
具志堅用高会長も「感動をリングの中で表してくれた。新聞を見て、またひとりで涙を流した。素晴らしい夢を与えてくれた」とまな弟子に眼を細める。チャンピオンを作る難しさもあり、比嘉で勝てなかったときはジムの閉鎖も考えていたことを明かした。
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歯を機にする比嘉大吾選手
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比嘉大吾選手(左)と具志堅用高会長
比嘉は具志堅会長と同じ21歳でのチャンピオン獲得、さらに日本初となる13戦全勝全KOを達成。次は「浜田(剛史)さんのKO記録にいけたら」と目標を掲げる。同郷の元WBC世界スーパーライト級王者の持つ15連続KOだ。
今後は統一戦も視野に入れ「やるのだったら早くこの階級ではやりたい。フライ級では長期防衛は考えていなかった。組まれた試合をすぐにやっていきたい」と早くも意気込みを見せ、最後に「安定感のある歯を入れたい」と会場の笑いを誘った。