【小さな山旅】さわやか古墳山さんぽ…茨城県・梵天山 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】さわやか古墳山さんぽ…茨城県・梵天山

オピニオン コラム
遠くから見た梵天山。
遠くから見た梵天山。 全 3 枚 拡大写真
さわやかな風、さわやかな空、さわやかな気温……。一年のうちで、もっとも「さわやかさ」に溢れた時期、それは5月である。

だが、今年の5月はちょっと違った。夏のように暑すぎる日が多く、気温がちょうどいいと思ったら、雨が降る。「5月らしさ」が感じられぬまま終わるかと思われたが、最後の日曜日になってようやく5月らしい一日がやってきた。筆者はその日、ふらっと茨城県常陸太田市に出かけてきた。

この地域の5月といえば、ちょうど田植えが終わった頃。5月のさわやかな気候と広大な水田の風景が見事にマッチして、見ているだけで爽快な気分にさせてくれる。さわやかな風景を見ていたら、さわやかに山に登ってみたくなった。

常陸太田市には、以前に登った武生山や鍋足山など、低山も充実している。だが、如何に低山といえど、汗っかきの筆者だから汗をかかずには登れない。「さわやかな汗」という表現があるとはいえ、汗をかけば肌はベトつくし、衣服は濡れるしで、幾分さわやかな気分を害しかねない。ようやくやってきた「5月のさわやかな1日」である。ここはひとつ、さわやかに=汗ひとつかかずに、サクッと山に登りたいものだ。

という訳で選んだ山が、梵天山である。標高は29mで茨城県内で3番目に低い。その歩行距離たるや、登山やハイキングとはいえないレベルなのはもちろんのこと、散歩にすらならない程度。これなら汗もかかずに、さわやかに登れそうだ。

実をいうと、この梵天山は山というより「古墳」として知られており、前方後円墳「梵天山古墳」を主墳に、13の円墳や百穴と呼ばれる横穴がある「古墳群」なのだ。

茨城百景にも選ばれている

古墳群としての梵天山は、山としての梵天山と比べ、実に立派である。前方後円墳の梵天山古墳は、全長160mあり、これは茨城県内で2番目の大きさにあたる。久慈川流域を支配していた久自国造舟瀬足尼という偉い方のお墓らしい。

古墳が作られた時期は古墳時代前期といわれているから、千年以上も昔から、この場所にこの古墳はあったことになる。古墳群のほぼ全域は、茨城県指定史跡に指定されていて、県外からも古墳巡りにやってくる人がいるほどだ。

円墳

周囲を古墳に囲まれて、のんびりと時の流れに想いを馳せながら歩くのは、山歩きとはまた違った趣があった。山の周囲を散策していたら、結局汗をかいたが、いつもはベトつく嫌な汗も、この時ばかりはさわやかに感じられた。

常陸太田市に足が向いたのは、「5月に呼ばれたから」に違いない。その日見た夢の中で、「となりのトトロ」のサツキとメイが出てきたのは、偶然ではないと思う。

《久米成佳》

≪関連記事≫
≫貴重な水着ショットも披露!「もはや高校生には見えない」大人っぽい池江璃花子、沖縄・石垣島の海を満喫

≫ケンブリッジ飛鳥と滝沢カレンが似てる?リオ五輪時から密かに話題だった

≫レアル所属・中井卓大ってどんな選手?…「リアルキャプテン翼」と呼ばれた少年時代

関連ニュース