バイエルンを王者たらしめた規律の欠如、サニョル暫定監督の下で再出発なるか
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
前半10分にマッツ・フンメルスのゴールで先制したバイエルン。後半4分にはロベルト・レヴァンドフスキのゴールで加点したが、その後、リードを守れず追いつかれ2-2の引き分けに終わっている。
ボルシア・ドルトムントに勝ち点5ポイントの差をつけられているバイエルン。サニョル暫定監督は「現在のチームには規律が欠けている」とした。
「ヘルタを2-0とリードしながら引き分けに終わった問題は、集中力にあるというのが私の見方だ。今季の我々の目標に到達するためには90分間を通じて、もっともっと規律の取れたプレーをしなければならない」
チームは昨季からカルロ・アンチェロッティ監督を指揮官に迎えた。規律を重んじた前任のジョゼップ・グアルディオラ監督に対して、イタリアの名将は選手に自由を与えたとアリエン・ロッベンはアンチェロッティ監督就任当初に語っている。
両監督のサッカー哲学やアプローチの違いによって、チームは大きくやり方を変えた。どちらが正解だった、間違いだったとは一概に言いづらい。クラブの文化や体質もあれば、時期によってどちらが必要とされるかも変わるためだ。強いて言うならタイプの違う監督を連れてくるなら、そこにはクラブの明確な意図やサポートが必要だった。
バイエルンというクラブに関して言えば、チェルシーに決勝で敗れUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準優勝に終わった翌年、規律と守備の大事さを徹底的に叩き込んで三冠を達成したユップ・ハインケス監督の転向や、グアルディオラ政権でブンデスリーガ3連覇を達成した事実は軽くない。
再び規律の取れた90分間戦えるチームへ戻す。サニョル暫定監督の「集中するという能力を欠いては、もはや我々はドイツ最高のチームではない」という言葉は、その方向性を明確に指し示していた。
《岩藤健》
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