「青山学院は復路の選手層が厚い。特に、負けた5.6.7.8区。その区間の層を厚くすることで総合優勝が見えてくる。往路の走りを復路の平地でできるようにすることが来年の課題」と、東洋大の酒井俊幸監督は話す。
15日、東洋大学では箱根駅伝報告会が行われ、指導スタッフをはじめ、エントリーメンバーが出席した。エントリーメンバーはほぼ全員が3年生以下。自然と来年への決意が飛び交った。「来年こそは総合優勝を」。その中でも、「青学の優勝を目の前で見た」ことが選手たちの闘争心を掻き立てているようだ。
2015年の初優勝から、今年で4連覇となった青山学院大学。その強さについて酒井監督は、「初優勝した勢いで勝ってきた時とは違い、今は磨きをかけ、メンバーが変わっても“青学らしい走り”で優勝を狙わなければいけないチームに変わってきている。そういう重圧を跳ね除けての優勝であり、やはり強いチームだということを感じる」と分析する。
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来年に向けて意気込む、東洋大の酒井俊幸監督
青山学院は今シーズンの出雲駅伝、全日本大学駅伝で優勝を逃している。あらゆるプレッシャーの中で箱根を迎えたはずだ。優勝を重ねるごとに増すプレッシャーに耐えうるメンタリティの強さが青山学院にはある。「今年、下級生中心で戦った東洋は、来年は勝たなければいけない」と話す酒井監督からは、覚悟と闘志が垣間見えた。
新体制で副キャプテンに就任した山本修二選手(3年)は、「青学の優勝を目の前で3回も見ている。来年は最後の年になるので、想いは他の選手より強い。総合優勝のために何をするべきか、チームと個人で考えていき、王座奪還を宣言できるようなチームをつくっていきたい」と意気込んだ。
王座奪還。鉄紺の逆襲。東洋大学は、来年の箱根を見据えて動き出している。