2月21日、男子バスケットボール日本代表は2019年に開催されるW杯出場をかけ、敵地でイラン代表と対戦。アウェーの中、格上相手に勝利し、3大会ぶりとなるW杯本戦出場に大手をかけた。次のカタール代表戦に勝利すれば予選通過が確定する。
これに対し、Jリーグ初代チェアマンで、現在は日本バスケットボール協会エグゼクティブ・アドバイザーの川淵三郎さんが反応。自身のツイッターで熱い喜びのコメントを発信した。
バスケツトワールドカップ予選、イラン戦、アウエーにも拘らず勝ち切った日本代表選手の頑張りに胸が熱くなった。日本代表はラマス監督のもと明らかにレベルアップしている。このチームに渡辺、八村が加わると本当に楽しみ
カタールでサッカーの敵討ちをお願いします— 川淵三郎(日本トップリーグ連携機構会長) (@jtl_President) 2019年2月21日
川淵さんは「カタールでサッカーの敵討ちをお願いします!」とエール。当然このコメントは、2月1日まで行われていたサッカーアジアカップの結果を意識してのものだろう。
サッカー日本代表はアジアカップ決勝に進出。カタールと対戦したが1-3で敗れ、惜しくも準優勝に終わっている。バスケットボール日本代表が次戦のカタール代表に勝利してW杯進出を決めれば、サッカー日本代表ファンたちも胸がすく思いだろう。
過去を知る男・川淵三郎
川淵さんの熱いコメントの背景には、過去に日本バスケットボール協会が直面した困難の影響があると考えられる。
2014年11月、日本バスケットボール協会は国際バスケットボール連盟から無期限の加盟資格停止処分を受け、国際試合ができない状況に陥った。
そんな中、2015年5月に川淵さんが日本バスケットボール協会会長に就任。日本サッカーのプロ化に力を入れてJリーグの設立に貢献した経験などを活かし、約半年という短期間で国際バスケットボール連盟への復帰を果たした。
国際大会に参加すらできない状況から現在までを見届けている川淵さん。酸いも甘いも見届けているからこそ、今回の勝利に熱いコメントを残したのだろう。
サッカー日本代表も、1993年のアメリカW杯にあと一歩まで届きながら出場を逃した“ドーハの悲劇”を経験している。当時の日本サッカー協会強化委員長だった川淵さんは、リアルタイムでドーハの悲劇を経験したひとりだ。
おそらく、現在のバスケットボール日本代表の快進撃を見ていても、当時のことがよぎる部分があるだろう。今回の熱いコメントには、日本代表が無事W杯に出場してほしいという川淵さんの気持ちがこもっているのかもしれない。