プロ野球・中日ドラゴンズに所属する松坂大輔投手が、サントリー「伊右衛門」の新CMに出演。2018年で引退した“戦友”読売ジャイアンツの村田修一コーチと共演を果たした。
CMは、本木雅弘さんと宮沢りえさん演じる伊右衛門夫妻の茶屋を、松坂投手が訪れる場面からスタート。
緊張した面持ちを見せる松坂投手に、伊右衛門夫妻が優しく語りかけ“心のざわつき”をほどいてゆく、という内容となっている。
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村田コーチはCM内の回想シーンに登場。「お前は俺ら世代の誇りだからよ。咲けよ、大輔」という熱いエールと共に、松坂投手にボールを渡す場面が描かれている。
高校時代から“怪物”と呼ばれ、メジャーリーグでも活躍を見せた“日本のエース”松坂投手と、松坂世代を代表するスラッガーとして、WBCでも主砲を担った“日本の4番”村田コーチ。
長きにわたってプロ野球界を支えてきた2人の、高校時代から続く深い関係性とは。
セリフ回しに悪戦苦闘する村田
撮影開始前は松坂投手と和やかに会話していた村田コーチだが、本番では緊張したのか、また想いをこめたセリフが恥ずかしかったのか、口調が少し固めに。
スタッフと念入りに確認を取り合い、セリフ回しに悪戦苦闘する村田コーチを見て、松坂投手は声を上げて笑っていた。
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現役時代、2度の本塁打王を獲得し、名スラッガーとして名を馳せた村田コーチでも、セリフは上手くさばけなかったようだ。
「大輔の背中をずっと追いかけてきた」高校時代から続く2人の関係
松坂選手と村田コーチの関係の始まりは、高校時代までさかのぼる。2人は1998年のセンバツ高校野球大会で初対決。お互いチームのエースとしてぶつかったが、軍配は松坂投手に上がった。
その後、松坂投手は“怪物”の異名に違わぬ活躍を見せ、高校卒業後即プロ入り。高卒1年目から最多勝を獲得するなど、順調に“日本のエース”の階段を上って行った。
一方、村田コーチは大学に進学し、投手から打者に転向。「投手で大輔を抜くのは無理だと思いました。対戦して投げ勝つより、コイツの球を打ち返してみたいな、という気持ちが芽生えた」と、松坂選手へのライバル心を燃やし、スラッガーとして成長する。
大学卒業後にプロ入りし、“日本の4番”を任されるほどの大打者となった。
昨年行われた引退会見では「大輔の背中をずっと追いかけてきた」「(松坂選手には)1日でも、1年も長く現役を続けてほしいと心から思います」と想いを語った村田コーチ。
それに対し、松坂選手は「来年に向けて、あきらめないでほしい」「僕はもがき続ける姿を見せる。自分たちはまだやれるんだと、僕らの世代みんなで見せていきたい。そこにシュウ(村田コーチ)も入ってきてほしい」とエールを返していた。
世代の代表としてグラウンドに立ち続ける松坂選手と、指導者として歩み始めた村田コーチ。“松坂世代”としてプロ野球界を引っ張って来た2人の間には、高校時代から積み重ねてきた深い絆があるようだ。
2人が共演するCMは、3月2日(土)から全国で公開される。