「友達付き合いも学べる」日本フィギュアの登竜門・野辺山合宿は厳しいだけじゃない! | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

「友達付き合いも学べる」日本フィギュアの登竜門・野辺山合宿は厳しいだけじゃない!

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「友達付き合いも学べる」日本フィギュアの登竜門・野辺山合宿は厳しいだけじゃない!
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世界フィギュアスケート選手権大会が3月20日に開幕。今年はさいたまスーパーアリーナにて行われる。男子シングルの部では羽生結弦選手や宇野昌磨選手などが、女子シングルでは紀平梨花選手などが出場予定だ。

実力者である友野一希選手や三原舞依選手などが代表から落選するなど、近年競争が激しくなっている日本フィギュアスケート界。その陰には、幼少期に全国から選抜された選手のみが参加できる「野辺山合宿」の存在があるという。

伊藤みどりに続くスケーターを育成

「野辺山合宿」こと「全国有望新人発掘合宿」。もともとは 1998年の長野冬季五輪開催決定に向けた選手育成の合宿だった。これは、1992年のアルベールビル五輪で伊藤みどりさんが引退したためである。

野辺山合宿は、当時日本代表の圧倒的なエースだった伊藤みどりさんに続くスケーターを育成すべく、1992年夏からスタートした。

合宿では、8歳から12歳の「ノービス世代」と呼ばれる選手たちを100名ほど集める。技術的な練習はもちろん、身体能力を測るテストなども実施されるという。

ハードな練習が課されることはもちろんだが、幼い世代を対象にすることもあり、厳しさ一辺倒の合宿ではないようだ。

小学5年生から野辺山合宿に参加した小塚崇彦さんによると「ノービス世代は遠方の選手と一緒になる機会が少ないので、合宿はメリハリのある練習ができていい。技術だけではなく集団生活を学ぶこともできる」とのこと。

また「合宿で一緒に過ごした子とインターハイや全日本で再会し、仲良くなった。友達付き合いを学んだ場だった」とも語っている。

第1回には、後にトリノ五輪で日本フィギュア界初となる金メダルを獲得した荒川静香さんも参加した。その後も出身スケーターが次々と世界大会で結果を残していることを踏まえると、合宿の効果は多きいと言えよう。

日本を代表するスケーターの大半は合宿経験者

紀平選手(当時13歳) (c)Getty Images

五輪2連覇中の羽生選手や、バンクーバー五輪銀メダリストの浅田真央さんなど、日本を代表するスケーターの大半はこの合宿を経験している。以下は主な合宿参加者だ。

  • 安藤美姫さん
  • 浅田真央さん
  • 小塚崇彦さん
  • 高橋大輔選手
  • 羽生結弦選手
  • 紀平梨花選手…etc.

まさに日本フィギュア界の登竜門ともいえるこの合宿。2000年台以降、世界大会の表彰台を日本勢が多数占めるようになってからは、海外メディアがこの合宿で育った日本選手の層の厚さ指して「パワーハウス(驚異的な集団)」と呼ぶという。

未来の五輪金メダリストが現れるかもしれないだけに、今後も野辺山合宿参加者には要注目だ。

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