「頑張る女性を選手がおもてなし」 笹山貴哉に聞く、名古屋ダイヤモンドドルフィンズが仕掛けた新たな試み | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

「頑張る女性を選手がおもてなし」 笹山貴哉に聞く、名古屋ダイヤモンドドルフィンズが仕掛けた新たな試み

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「頑張る女性を選手がおもてなし」 笹山貴哉に聞く、名古屋ダイヤモンドドルフィンズが仕掛けた新たな試み
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2016年より開始し、年々盛り上がりを見せるBリーグ。3シーズン目を迎えた今シーズンは、日本代表がワールドカップ出場権を自力で掴み取るなど、非常に話題の多い1年となっている。


現在、西地区でチャンピオンシップへの出場権をかけて争いを繰り広げている名古屋ダイヤモンドドルフィンズ。今シーズンは様々なイベントや演出で仕掛けが多いチームとしても注目を集めている。


そのチームを司令塔のポジションで牽引するのが、副キャプテンの笹山貴哉選手だ。この度編集部では、そんな笹山選手にインタビューを実施。


現在のチーム状況や終盤戦を迎えたシーズンの戦い方をはじめ、オフの過ごし方や好きなものなど、競技だけでなくプライベートに至るところまで様々な話を伺った。


※取材実施日は2019年2月28日


前編となる本記事では、クラウドファンディングサイト「Makuake」で行われたプロジェクトをフックにしてBリーグ・クラブの演出や、終盤戦を迎えた意気込みなどをお届けする。


【後編はこちら】
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・笹山貴哉ってどんな人?オフの姿やチームメイトとの関係性、ファンに対する想い


クラブが仕掛けた「頑張る女性を選手がおもてなしする」という新たな試み


名古屋ダイヤモンドドルフィンズのシーズン平均来場者数を見てみると、56.1%の比率で女性がアリーナに足を運んでいるという事実がある。


3月8日は「国際女性デー」ということもあり、この日に近いホームゲームに来場するドルフィーナ(チームを応援する女性ファンのこと)のために「ドルフィーナDay」を設けて、「頑張る女性を選手がおもてなしする」というコンセプトのイベントが開催された。


このイベントはクラウドファンディングサイト「Makuake」のプロジェクトとして立ち上げられ、最終的には目標の約170%の支援金額を達成した。


※クラウドファンディングサイトMakuakeでのプロジェクトの詳細
https://www.makuake.com/project/nagoya-dolphins/


そのホームゲームでのイベントに先駆けて、2月24日にはランニングイベントを実施。選手たちの応援を受けながら、43名の女性が名城公園(名古屋市)を駆け抜けた。





この日は応援するだけだったはずの選手たち。しかし、気持ちが高ぶったのか途中一緒に参加者たちとランニングをするなど、イベントは大盛況のうちに終わった。


笹山選手にこの日の感想を聞くと「未知の世界というか、(普段と違う)屋外ということで、まずバスケットシューズを履かないことが新鮮でした。外の空気を吸えたというのも気持ちよかったです。僕も参加者と一緒に一周(約1.3km)走らせてもらいましたけど、意外とキツくてびっくりしました(笑) 本当に良いリフレッシュというか、外でたくさんの人と触れ合うことができたので、すごく良いイベントでした」と笑顔で語ってくれた。



そして3月13日、16日、17日のホーム3連戦で行われた「ドルフィーナDay」のイベント。


クラウドファンディングでのリターンは様々あり、観戦チケットはもちろんのこと、選手との試合前の写真撮影や、17日の試合後に行われる選手とのお食事会参加権など、内容は支援金額によって異なるが非常に豪華なラインアップだった。


この一連のプロジェクトに、選手たちはどのような気持ちで臨み、取り組んでいたのだろうか。笹山選手は時より照れくささのようなものも見せながら、次のように話してくれた。


「女性を応援するプロジェクトなので、まずはチームカラーでもある若さを活かして、笑顔で爽やかな部分を出していこうというのはありました」


「このイベントに向けてビジュアル撮影をしたんですが、みんなスーツが似合うんですよ。みんなカッコいいので『僕は大丈夫かな?』と思いましたけど……みなさんが喜んでくれれば大丈夫ですかね」



エンターテイメント性が高いBリーグの演出と、名古屋らしい演出の実現


Bリーグは「エンターテイメント性の追求」「夢のアリーナの実現」という使命を掲げており、リーグに属する各クラブが凝った演出でアリーナに来場したファンを驚かせ、喜ばせている。


これは十分に、Bリーグならではのものと呼べるだろう。笹山選手も、他の競技と比べたときのBリーグの良さに「演出」を挙げた。


「アリーナを暗転したりできることは(演出面で)すごく良いと思います。それに対してチアが必ずアリーナを華やかに彩ってくれたり、これは他の競技では少ないんじゃないかなと」


「バスケットボールの場合はほとんどのチームがそういうことをしているので、これはすごいことじゃないかなと思います」



その中でも名古屋Dの今シーズンは、演出面に大きな変化があった。名古屋という土地にゆかりのある著名人とタッグを組み、嗜好を凝らした試みをスタートさせたのである。


具体的には、映画監督の堤幸彦さんや、HIP HOPアーティストのAK-69さんが演出を担当や公式テーマソングを制作するなど、他のクラブとは違うカラーを見せて名古屋らしさを出している。


特に笹山選手はAK-69さんの大ファンだったようで、このタッグには大喜びの様子だった。


「特にAK-69さんが好きなので、すごく興奮しました。生でパフォーマンスを観られて感激しました。地元にゆかりのある方が協力してくれて本当にありがたいですし、僕たちももっと頑張らないといけないなという気持ちにさせられました」


「Bリーグも3シーズン目に入って集客の部分など頑張らなくてはいけないというのを選手たちも感じていて、イベントなど、コート以外でも積極的に協力していこうという雰囲気があります」



2シーズン連続のチャンピオンシップ出場を目指して戦う大事な終盤戦


4月末からスタートする、Bリーグ2018-19シーズンの王者を決める「チャンピオンシップ」。名古屋Dとしては昨シーズンに続き、2シーズン連続での出場を狙っている。


現在はその当落戦上にいる順位であるため、1つも負けることができない状況が続くが、「チーム全体で『やってやるぞ』という気持ちが全面的に出ていて、いい雰囲気だと思います」とチームの士気は高まっている様子。


プレーに関しては「梶山ヘッドコーチが目指している早い展開のバスケットを体現できている」と語る。


これからの1試合1試合で今シーズンにおける全ての運命が決まるという状況であるが、笹山選手の目標はさらにその上にあった。


「今は上にも下にも行ける順位にいる中で、1試合1試合が大事というか、カギになる試合ばかりなのでしっかりと戦っていきたいです」


「チャンピオンシップに進出することは、個人的には通過点だと思います。その上で今シーズンはホームコートで戦いたいという気持ちがあるので、それに向けてチーム一丸となって頑張りたいと思います」



【後編はこちら】
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ・笹山貴哉ってどんな人?オフの姿やチームメイトとの関係性、ファンに対する想い


笹山貴哉 プロフィール




  • 【誕生日】1993年2月15日

  • 【出身地】三重県

  • 【身長】180cm

  • 【体重】77kg

  • 【出身校】洛南高等学校・筑波大学

  • 【所属】名古屋ダイヤモンドドルフィンズ

  • 【背番号】21番

  • 【ポジション】ポイントガード


≪文・取材≫鳴神富一

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