日本時間5月8日早朝に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(以下:CL)、準決勝第2戦。リヴァプールは絶体絶命の状態でバルセロナとの大一番を迎えた。
リヴァプールは、この試合に先立ち、日本時間5月2日早朝に行われた準決勝第1戦で大敗。敵陣カンプ・ノウでバルセロナに0-3のビハインドを背負わされた。
しかも、今回の第2戦では主力FWであるモハメド・サラー選手が脳震盪、ロベルト・フィルミーノ選手が負傷のためベンチ外。CL決勝進出には主力を欠いたまま最低でも3点以上得点する必要がある。
とはいえ、リヴァプールは「イスタンブールの奇跡」と呼ばれた2005年のCL決勝や、2016年のヨーロッパリーグ準決勝でも3点差を跳ね返す“奇跡”を起こしてきた。奇跡の逆転を信じるサポーターは多かったことだろう。
誰も予想しなかったクイックリスタート
試合は前半からリヴァプールのペースで進み、試合立ち上がり7分にベルギー代表のFWディボック・オリギ選手が先制点を挙げると、後半9分と同11分にMFジョルジニオ・ワイナルドゥム選手が続けて得点。2戦合計のスコアを3-3のタイに戻した。
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そして、後半34分、遂に試合が動く。
CKを獲得したリヴァプール、キッカーはDFトレント・アレクサンダー=アーノルド選手。そこにMFジェルダン・シャチリ選手が近づいてきたため、誰しもが「キッカーを譲るだろう」と思ったであろう場面だ。
しかし、アーノルド選手は突如クイックリスタートで低いクロスボールを供給。 これを中央にいたFWオリギ選手がしっかり決め、2戦の合計スコアを4-3とした。
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この意表を突く攻撃に、得点したリヴァプールのユルゲン・クロップ監督も「誰がPKを蹴り、誰が得点したかわからなかった」と告白している。
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リヴァプールは1点リードのまま逃げ切り勝利。見事CL決勝へ駒を進めている。
SNSでは4点目のCKがやばいと話題に
SNSでは、相手の一瞬の隙をついた4点目のシーンと、ビハインドの状態から大逆転をしたこの試合について、驚きと称賛の声が飛び交った。
「これがアンフィールド!」「俺たちは1人じゃない!」
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また、奇跡と呼ばれる試合を生み出した本拠地アンフィールドも一躍話題に。サポーターの間では、この大逆転劇は「アンフィールドの奇跡」と称されている。ツイッター上でも大盛り上がりの様子を感じさせる投稿が相次いだ。
同チームは、初戦でPSGに勝ち、決勝トーナメントに進んでからはスター揃いのバイエルン、先日の準々決勝ではポルトに6-1で勝利している。日本時間6月2日に行われるCL決勝では、どんな展開を見せてくれるだろうか。