2019年8月16日にNIKE HARAJUKUにて開催された『ジョーダン ブランド アスリート 八村塁トークイベント』。
NBAドラフト指名以降初の凱旋帰国ということもあり、バスケットボールファンのみならず国内メディアからから注目を集めていた。
八村塁、神様からの電話に動揺!?『ジョーダンブランドアスリート トークイベント』

この日の参加者は抽選で選ばれた約170名のみだったが、イベントでは事前にNIKEアプリを通じてジョーダンブランドアスリートの一員となった八村選手への質問を募っていた。
バスケットボール×ファッション

撮影:戸嶋ルミ
まず最初の質問は“数あるジョーダンのシューズの中で、どのシューズが好きですか?”というもの。
八村:「『JORDAN 12』が好きでしたね。いろいろなカラーのものがあって好きだったんですが、最近は『JORDAN 4』を履いてます。履き心地がいいですし、どう考えてもカッコいいので」
また、コートで履くシューズとコート外で履くシューズの選ぶポイントについては「外で履くときはファッション性を重視しているが、コート内ではどれだけ自分が履き心地良くプレー出来るかで選んでいる」とした。
次の質問は、“試合前に音楽を聞いている選手が多いようですが、八村選手も聴きますか? また、どんな音楽を聴いていますか?”というもの。
八村:「僕も聴きますね。試合前に自分の空間に入るためにやっています。音楽のジャンルはその時の気分に合わせてなんですが、ラップも聴きますし、R&Bも聴きますし……いろんな音楽を聴きます。その日の気分に合わせて変えているので、プレイリストをいくつか用意してそこから選んでいます」
「バスケと音楽の深いつながり」をアメリカに行って実感したという八村選手。ミュージシャンとNBAプレーヤーとの親交についても触れ、アメリカではバスケットボールは単なる球技ではなく、ミュージックやカルチャーの一部として根付いているということも語った。
プレイヤー必見 八村流“メンタリティの養い方”とは
次の質問は、バスケットボールをやっている子どもからのもの。
“私は高校でバスケットボールをしているのですが、コートで消極的になってしまいます。これを克服したいのですが、八村選手はどのように強いメンタリティを養ったのですか?”
八村:「そうですね、これを聞いてきているという意味は、多分試合前とかに緊張してしまったりということなんだと思います。僕も中学、高校のときとかはすごい(緊張)してました。自分でも何を考えているのか試合前にわからなくなってしまったりして……」
八村:「そういうこともあったんですが、高校~大学でこれを克服できたのは“どれだけ練習するか”ということだと思います。練習することによって自信にもなりますし、試合に出る前に(自分に対して)“これだけ練習したんだから”と。自分のマインドをちょっと騙すではないですけど、これだけ練習したから失敗するはずがない! と自分にも言い聞かせてやることが良いと思います」
他にも“NBA開幕で楽しみにしていること”については「勉強しなくてバスケだけでいいこと! 学業との両立は本当に大変だった」と答え、つい先日まで大学生だったということを我々に思い出させる一幕もあった。
今までもこれからも「バスケは楽しい」
八村選手がバスケットボールをやっている原点であり理由でもあることは、“楽しいから”だという。
楽しいからこそ続けてこれたし、これからパフォーマンスを高めていくにも「どれだけ自分が楽しめるかが重要」と語った。
トークセッションの最後にはファンへのメッセージとして「“バスケはやっぱり楽しいスポーツ”だと思う。音楽やファッションとも結びつきが強く、文化的な面にも影響がある。ジョーダンブランドもバスケから生まれているように、いろいろな(バスケの)楽しみ方があると思います」と、プレーをしたり観たりするだけでなく、多角的に楽しめるスポーツだということを伝えてくれた。
八村選手は明成高校1年時にウィンターカップで優勝し、インタビューの際に笑顔で「バスケは楽しい」と答えたという有名なエピソードがある。
その後2年時・3年時と明成高校在学時に三連覇を果たすが、毎年同じようにバスケは楽しいと言い続けていた。その気持ちが変わらないからこそ、ここまでの結果を残し続けているのだろう。
2019年9月のバスケW杯、10月のNBAルーキーイヤー開幕、そして2020年東京オリンピックとビッグイベントが続いている。八村選手のその“バスケを楽しむ”心で、これからも私たちにたくさんの夢を与え続けてほしい。
参加者だけのスペシャル体験! 八村選手とフォトセッション
イベントの最後には参加者全員と八村選手とのフォトセッション、そしてプレゼント抽選会が行われた。
子どもの参加者の一人に直筆サイン入りボール、抽選で3名に直筆サイン入りTシャツがプレゼントされた。
サインボールをもらったのは、英飛(えいと)くん。彼もまたバスケをやっている小学校6年生の11歳だ。
八村選手からサインボールをもらった感想は「びっくりした、もらえると思っていなかったからすごくうれしい。一番大切なものになりました」と答えた。
八村選手については「シュートが上手く、相手のディフェンスが厳しくてもしっかり決めるところがすごい。NBAのすごい選手たちにも負けない強いプレーを見せて欲しい」と話してくれた。
≪写真・文:戸嶋ルミ≫