元サッカー日本代表FW巻誠一郎選手の引退試合が、1月13日にロアッソ熊本の本拠地・えがお健康スタジアムで行われた。
巻選手は前半を元所属クラブのジェフユナイテッド千葉や熊本の選手を中心に構成する巻フレンズチームで、後半は日本代表でともにプレーした選手たちと元日本代表ドリームチームでプレー。合計5得点を挙げた。
巻フレンズには羽生直剛さんや佐藤勇人さん、片山奨典さんらが参加。元日本代表チームには久保竜彦さんや小笠原満男さん、播戸竜二さんらが参加した。
1月13日(月・祝)えがお健康スタジアムにて、1年前に現役引退をしました巻誠一郎さんの引退試合を開催しました。
青空のなか、10,970人の方々がスタジアムへお越しいただき、またDAZN中継や熊本シティエフエムのラジオ中継も行われ、多くの方々にご声援をいただきました。ありがとうございました。 pic.twitter.com/zOrz4VMmyC— ロアッソ熊本(official) (@roassoofficial) January 13, 2020
子どもたちに夢を追いかけて欲しいと企画
巻選手は2014年に出身地・熊本に本拠地を置くロアッソに加入。現役生活最後の数年間を過ごした。今回の引退試合を企画した経緯について、巻選手は2016年に発生した熊本地震を挙げている。
熊本に大きな被害をもたらした地震により、多くの子どもたちがサッカーを諦めてしまったり、夢を追いかけることを辞めてしまった。そんな子どもたちに「もう一度夢に向かってボールを蹴ってほしい!!サッカーをしていない子どもたちにも夢を追うことの先に、輝くステージが必ず待っていることを伝えたい」と熊本での引退試合を決めた。
引退試合には子どもたちを無料招待すると決め、そのための資金をクラウドファンディングで募ったところ、当初予定していた200万円を1日で達成するほどの反響があった。
巻誠一郎引退試合、巻フレンズとして参加し、元日本代表と対戦しました。企画から、制作、運営まで、巻本人が作り上げた、引退試合は、1万人を超えるお客さんが訪れ、素晴らしいものでした。Jリーガーが、これだけの規模のものを自分の力でするとは、すごい後輩です。おつかれさま巻。 pic.twitter.com/89BpNbaVy5
— 中島浩司 (@DoKoji12) January 13, 2020
今後は「誰かを助けてあげるようなことを」
巻選手が得意とするヘディングで魅せた。試合開始直後、昨季引退した元熊本の片山さんから出たボールに飛びつき、豪快なダイビングヘッドでゴールネットを揺らす。その後も試合は次々にスペシャルゲストが登場する、スーパープレーあり、笑いありの内容で大盛り上がり。
最後に試合後のセレモニーでスピーチした巻選手は、「この熊本という地でスパイクを脱げることを誇りに思います」と故郷への感謝を口にした。
多くの人に支えられ引退試合が実現でき、改めて多くの助けがあって今までプレーできていたことを感じたという巻選手は、今後について「誰かを助けてあげるようなことを中心にやりたい」と意欲を見せた。
#黒木晃平選手、#片山奨典選手 に、本日の巻誠一郎引退試合に出場して感じたことを試合後に聞いてみました
pic.twitter.com/09qEDO2hnM
— ロアッソ熊本(official) (@roassoofficial) January 13, 2020