女子フィギュアスケートのアリョーナ・コストルナヤ選手は、表現力豊かな演技と2本のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を取り入れた難度の高い構成で、シニアデビュー1年目からグランプリファイナルと欧州選手権を制した。
多くの五輪メダリストを育てたエテリ・トゥトベリーゼコーチの指導を受けているが、コストルナヤ選手は五輪を目指しながらもメダルは最優先事項ではなく、たとえ金メダルを失うことがあっても悲劇ではないと語った。
五輪は出場した時点で大成功

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平昌五輪のフィギュアスケート女子シングルは、アリーナ・ザギトワ選手とエフゲニア・メドベージェワ選手によるロシア勢対決となり、ザギトワ選手が1.31点差でメドベージェワ選手の追撃を振り切って優勝した。
コストルナヤ選手にも同じトゥトベリーゼ門下で競い合う、アレクサンドラ・トゥルソワ選手、アンナ・シェルバコワ選手がいる。2022年の北京冬季五輪は再びロシア勢の金メダル対決と予想する声も多い。
こうした周囲の声に対し、コストルナヤ選手は「私にとってオリンピックは出場した時点で大成功です」と話す。
「銀メダルの獲得は、ごく一部のアスリートしか成し遂げられない成果です。世界のトップ3に入ることは幸せなことですよね。私はザギトワやメドベージェワのようにタイトルを追いかけてはいません」
ライバルが多いロシアの代表争い

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コストルナヤ選手は「アリーナにとって、フィギュアスケートに存在するすべてのタイトルを獲得することは、とても重要なことでした。オリンピックで2位だったジェーニャ(メドベージェワ)は、自分がナンバーワンであることを証明するためにスケートを続けています」と付け加えた。
ロシアには才能豊かな選手が多いため代表争いも熾烈だ。ライバルはトゥルソワ選手、シェルバコワ選手だけではない。世界ジュニア選手権を13歳で制したカミラ・ワリエワ選手も同じトゥトベリーゼ門下で、2年後の北京五輪は15歳で出場が可能な年齢。
「いまは一瞬、一瞬を楽しみ、自分のキャリアを満喫しています。絶対に達成しなければならないと思っている業績リストはありません。一番の目標は冬季オリンピックで演技することです。代表に選ばれたら嬉しいですね。もちろん勝ちたいとは思っていますが、オリンピックで敗れることは悲劇ではありません」