有森裕子、為末大がスポーツの力でより良い世界作りを目指す「ローレウス」のアンバサダーに就任 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

有森裕子、為末大がスポーツの力でより良い世界作りを目指す「ローレウス」のアンバサダーに就任

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有森裕子、為末大がスポーツの力でより良い世界作りを目指す「ローレウス」のアンバサダーに就任
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ローレウスは、女子マラソン五輪メダリストの有森裕子氏と、日本人初の世界大会でのスプリント種目メダリストであり、男子400メートルハードルの日本記録保持者でもある為末大氏が新アンバサダーに就任したことを発表し、オンラインでの就任発表会を8月3日(月)に実施した。

ローレウスは、スポーツの力をもって社会貢献活動に取り組んでいる組織だ。本部はイギリス・ロンドン。2000年の設立から20年にわたり、Sport for Development(スポーツを通じた青少年育成)の分野で1億5,000万ユーロ(約180億円)以上の資金調達を行い、600万人以上の子供と若者を支援しており、現在は40か国200以上のプロジェクトの支援に取り組んでいる。

ローレウス・アンバサダーは、世界180名以上のトップレベルで活躍する現役アスリートや引退したアスリートらで構成。スポーツの力で世界中の若者たちが直面している暴力、差別、社会的格差をなくすべく活動している。日本での支援活動は、2018年末から始動。2017年に香川真司選手がアンバサダーに初めて選出されたことに続き、2018年に杉山愛氏、内村航平選手がアンバサダーに就任。今回、有森氏、為末氏が新たなアンバサダーとなり全5名となった。

就任発表会には元プロテニスプレイヤーの杉山氏も参加し、「昨年、ショーン・フィッツパトリックとローレウスが支援するスペシャル オリンピックス日本のプログラムに参加しました。すごく楽しくて、プログラムに参加している子どもたちの笑顔を見て、スポーツの可能性は本当に大きいなと感じました」とこれまでの活動を振り返った。

新アンバサダーに就任した有森氏、為末氏も登場し、有森氏は「世界で広く活動を行っているこのような国際団体に参加させてもらえて本当に光栄です。今後は様々なアスリートの方と共にスポーツの力を広げていきたいです」とコメント。

為末氏は「私が現役時代に憧れていた選手たちと同じところにいると考えるとドキドキします。私自身もアジアの子どもたちにスポーツの力を広める活動をしています。ローレウスのような世界規模で活動している団体のアンバサダーになることができて本当に光栄です」と述べた。

トークセッションでは、3名がスポーツの力やスポーツ界の未来、現在新型コロナウイルスがスポーツ界に及ぼす影響などについて語った。有森氏は、スポーツが子どもたちの助けになる力強い役割を担える理由について「応援する、応援される現場が存在するのがスポーツです。そのため自分が生きている存在意義を感じることができると思います」とコメント。

為末氏は「私自身の経験を踏まえると、違う国でスポーツを通して仲間ができて本当に良かったと感じています。スポーツを通じて、世界に繋がることを感じることができるし、子どもたちにはそれを 感じてほしいです」と話した。

また、杉山氏は日本で社会貢献活動を世界規模で展開する団体が少ない・生まれにくい理由に関して、「自分の事で精一杯という一面が日本のスポーツ界にはあるかもしれません。世界と日本を比べてみると、日本ではスポーツ文化の確立ができていないことが大きい理由だと思います」と見解を述べた。

新型コロナウイルスのスポーツ界への影響については、為末氏は「選手たちにとっては目標がなくなって本当に難しいと思う。現状を前向きにとらえることで、選手の次の飛躍も変えると思うので、そういう意味では工夫していくタイミングなんだろうなと思っています」とコメント。

有森氏は「状況が大変なのは世界中同じ条件です。その中で何を見出していくかが大事で、今までないがしろにしていた部分や弱点を再発見するきっかけになると思う。『なんで?』と思うか、『せっかく』と思うか、捉え方が大事。これを負に変えるか負に変えないかは自分次第です」と述べた。

最後に、来年以降の日本スポーツ界についてトークを展開し、有森氏は「これからは、スポーツが社会に対して何ができるのかが求められる時期になってくる」、為末氏は「社会におけるスポーツの意義を考えるいい機会になったし、これからもその機会は増えていく」、杉山氏は「まずは、命ファースト。その中でやっぱりスポーツは大事だねという認識に繋がっていくと思う」と話し、発表会を締めくくった。

《美坂柚木》

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