■「石川さんの思いも背負って頑張りたい」
DeNAは15日、佐野恵太が今季の背番号「44」から来季は「7」に変更すると発表した。
球団公式Twitterでは、佐野の背番号変更の舞台裏を動画で紹介。三原一晃球団代表との話し合いの席で、昨季まで背番号「7」をつけていた石川雄洋から「キャプテンで頑張っているから佐野につけてもらいたい」という申し出があったことが明かされた。球団にとって背番号「7」は、過去にポンセ、鈴木尚典、仁志敏久といった主力も背負ってきた名誉ある背番号だ。
背番号の変更について佐野は、「ベイスターズにとって7番という背番号はすごい重い背番号と思っているので、今年以上に来年は頑張らないといけないと思いましたし、石川さんの思いも背負って頑張りたい」と動画内でコメントしている。
SANO
44 → 7#佐野恵太 選手#baystars pic.twitter.com/GRzJc5RwgO— 横浜DeNAベイスターズ (@ydb_yokohama) November 15, 2020
今季の佐野はMLB・レイズに移籍した筒香嘉智に代わって4番に抜擢されると、打率.328、本塁打20本、打点69と好成績を残し、首位打者のタイトルも獲得。キャプテンとしてもチームを牽引した。
■87選手中84番目の指名からチームの顔に成長
佐野は2016年のドラフト9位で明治大学からプロ入り。支配下登録選手としては全体で87選手中84番目、セ・リーグでは最後に指名された選手であった。それでも1年目から開幕1軍入りを果たすと、主に代打の切り札として勝負強さを発揮し、順調に出場機会を増やしていった。
今季開幕前には、ラミレス監督が佐野をチームの主将、そして4番に指名。開幕から安定した打撃でその地位を守り抜き、最終的には2016年にドラフト指名された野手としては一番乗りでの打撃タイトル獲得となった。
ドラフト9位からチームの顔にまで上り詰める“逆襲”をみせた佐野。そのバットで横浜スタジアムをさらに熱くする活躍にこれからも期待したい。
■著者プロフィール
蛭間和也(ひるまかずや)●アスリートの素顔を伝えるメディア『SPREAD』編集部員
AI・ITコンサルティングを経て「世界中の1人でも多くの人にスポーツを好きになってもらう」という志で現職に。好きなプロスポーツチームは野球は中日ドラゴンズ、サッカーはガンバ大阪とアーセナル。
データ分析をもとにデータ+選手のエピソードをテーマにした記事を配信していくつもり。愛称は「ヒルマン」。