【スーパーフォーミュラ】2020は第5、6戦でトラブル続出 大混戦のまま最終戦へ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【スーパーフォーミュラ】2020は第5、6戦でトラブル続出 大混戦のまま最終戦へ

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【スーパーフォーミュラ】2020は第5、6戦でトラブル続出 大混戦のまま最終戦へ
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■第4戦を終えて51ポイントの平川亮がトップ

多くのスポーツイベントが当初の予定から変更、中止を余儀なくされている今季、スーパーフォーミュラも開幕が8月末となり、そこから全7戦が急ピッチで進行することになった。12月5日、6日には鈴鹿サーキットを舞台に第5戦、第6戦がダブルヘッダーで開催。振り返れば、この2日間は、非常に濃い2日間だった。観戦が許されるスポーツイベントが少ない今季だが、スーパーフォーミュラは制限こそあるものの、すべて有観客で行なわれてきた。今回サーキットに来場したファンは大いに満足したに違いない。

一番の注目はやはり、ドライバーズタイトル争いだ。レースで優勝すれば20ポイント、さらにスーパーフォーミュラでは予選でもポールから3位までポイントが与えられるため、1戦の最高得点は23ポイント。これが2回ということで、勢力図が大きく変化する可能性があるからだ。

第4戦を終えた時点でランキングトップは51ポイントの平川亮(インパル)で、2位のニック・キャシディ(トムス)に11ポイントのリードを築いているが、上位争いが常に僅差のスーパーフォーミュラにおいては、さほど有利とはいえない。モータースポーツの聖地と呼ばれる鈴鹿では過去、F1はじめ多くのレースで思いもよらぬドラマが展開されてきたが、今回の2戦もおそらく誰も予想しえない展開だっただろう。

■第5戦は二転三転のサバイバルゲームに

予想外の展開は、土曜日の第5戦予選でいきなり訪れた。その平川がなんと、マシントラブルによりまさかの最下位に。ポールはトップから19ポイント差のランキング4位につける山本尚貴(ダンディライアン)、2番手は15ポイント差でランキング3位の野尻智紀(MUGEN)。2人に逆転の大チャンスが到来する。そして午後の決勝もスタート前からチェッカーまで波乱が何度も起き、展開は二転三転。

スタートの前にトラブルに見舞われた3台のうちの1台が野尻で一気に上位争いから脱落すると、セーフティカーが3度導入されるという荒れた展開に乗じて7位まで順位を上げていた平川も、2度目のセーフティカー明けの24周目に起きた多重クラッシュに巻き込まれ、てリタイアを喫することになり、ノーポイントに終わる。

結局チェッカーを受けることができたのは13台のみ。そんなサバイバルレースでポール・トゥ・ウィンを決め、2度のチャンピオン経験を持つ実力者ぶりを発揮した山本が、ここでランキングトップに浮上した。その山本がレース後、「1番になることはいつでも気持ちが良いことなので優勝は嬉しいが、決してタイトルで有利になったわけではなく、気は全く抜けない。明日も多くのポイント獲得を目指す」と語っていた。国内外の実力者たちでひしめき合うスーパーフォーミュラで勝つことの難しさを、誰よりも知っているからこそのコメントのように思えた。

■混戦のまま富士スピードウェイへ

第6戦のチェッカーシーン。チェッカーを受けたのが20台中15台というサバイバルレースで、ルーキーの大湯都史樹(ナカジマ)が初優勝

得意の鈴鹿でランキングトップに立ち、その調子のまま翌日同じシチュエーションで戦う第6戦は、まさに山本にとってはタイトルに向けた大きな勝負どころだと言えた。前日のコメントの通り、さらにここでポイントを重ね、最終戦に向け有利な状況に持ち込むのでは、と多くが予想したはずだ。だが奇しくも、第6戦でも波乱は頻発することになり、これが山本にも降りかかることになった。

2周目から早速、シケインで接触した1台がストップしたことでセーフティカーが入る。そのSCランの最中に、マシントラブルに見舞われたのが山本だった。ピットにはなんとか戻れたものの戦線への復帰はならず、これでノーポイントが確定する。さらにポールスタートのキャシディにもエンジントラブルが発生し、ランキングトップ浮上の可能性が絶たれることに。

この時点で生き残っていたランキング上位は、平川と野尻。平川は14番グリッド、野尻は17番グリッドと後方からのレースとなったが、第5戦と同じくセーフティカーが3度、チェッカーを受けたのが20台中15台というサバイバルレースで、野尻は5位入賞で6ポイントを獲得、平川も7位まで順位を上げ4ポイントを獲得。

平川は合計55ポイントとなり、ランキングで山本とイーブンになんとか持ち込んだ。3位は野尻で7ポイント差、キャシディが8ポイント差の4位。タイトル争いはさらに混戦となり、この4人により2週間後の12月19・20日に行われる今季最終戦でタイトルが争われることになった。その舞台は世界屈指のハイスピードコース、富士スピードウェイ。ここでも何やらドラマが起こりそうな予感がしてならない。

文・前田利幸(まえだとしゆき)●モータースポーツ・ライター

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