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12月31日のさいたまスーパーアリーナ「Yogibo presents RIZIN.26」の追加対戦カード発表記者会見が21日、都内にて行われ、2試合の追加カードが発表された。
皇治と五味隆典によるスペシャルマッチと並んで発表されたのが、那須川天心の参戦だ。現状、注目の対戦相手は未定であるものの、会見では那須川が抱く大晦日の顔役としての矜持や、次なるステージを見据える姿が垣間見えた。
■大晦日まで残り10日も相手は未定
大晦日まで残り10日となっても対戦相手が確定しない――そんな状況を榊原信行CEOは「プロモーター泣かせの状況」としながらも、数日以内に決着するだろうという見通しを語った。
対戦相手は日本人選手だけでなく、外国人選手も選択肢に入っていると榊原CEOは説明し、プロモーターとして最善を尽くすとしている。
一方で、那須川自身は万全を強調。相手の目処がたっていない現状でも、モチベーションには問題ないとしている。
「なかなか発表されなかったというのもあるんですけど、僕はずっと準備をしてきたので。僕がいない大晦日なんて絶対にありえない、と自分のなかでずっと思っていたので、しっかりと、ずっとモチベーションはありましたよ。モチベーションは切れないですね」
■「蹴りが使える那須川天心を見れるのはあともう少し」
この日の会見で那須川は、RIZINを、そして大晦日を盛り上げるという意思を強調した。朝倉未来・海兄弟とのやり取りを交えながら、RIZINの「顔役」としてただ勝負に勝つだけではなく、魅せる試合で結果を残すことが、自身の使命と感じているようだ。
「一番はやっぱりKO。生中継で試合が放送されると思うので、しっかりと視聴率もとりたいなと。だからといって、長引かせるつもりもないですし、那須川天心の試合をしようと思っています」
また、那須川といえば噂されているのがボクシングへの転向だ。これまでも自身の口から含みを持たせたコメントを語っていたが、この日の会見では転向タイミングがそう遠くないことも示唆した。
「残り、キックの試合がどれだけあるのか、自分でもなかなかわからないので。蹴りが使える那須川天心を見れるのはあともう少しかと思うので、そこもしっかりと注目していただければ嬉しいなと思います」
「大晦日=那須川天心だと自分の中ではそう思っているので、しっかりと盛り上げて1年の集大成としてRIZINと格闘技を締めくくりたい」と、シーンを牽引する立場としての矜持を強く感じさせた那須川。相手が誰であれ、大晦日に向けてその闘志は静かに燃えている。
文・SPREAD編集部