ロッテからフリーエージェント(FA)となっている澤村拓一について、現地メディアはボストン・レッドソックスとの契約合意が間近と報じた。
電撃トレードを経て、ロッテで復調した勢いそのままにMLBに挑戦する可能性が高まっている澤村だが、移籍先として報じられているレッドソックスは、昨季地区最下位に低迷。澤村を獲得することで、課題となっているリリーフ陣を強化したいという意図が見受けられる。
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■昨季のレッドソックス救援陣は絶不調
昨季のレッドソックス救援陣は、壊滅的な状況であった。
救援防御率は5.79(MLB全体でワースト4位)という惨状であり、リリーフの補強は最重要ポイントと言っても過言ではなかった。
オフにはアダム・オッタビーノ(ヤンキースからトレード)、マット・アンドリース(エンゼルスからFA)といったベテランを積極的に補強している。
現時点でのレッドソックス救援陣の主な陣容は以下の通り。

主なレッドソックス救援投手の昨季成績
現時点では、通算15セーブのマット・バーンズがクローザーとして起用される見込みだが、昨季の防御率は4.30と安定感は今ひとつ。20代が多く名を連ねる中継ぎ陣の支柱かつクローザー候補として、ロッキーズやヤンキースで活躍したオッタビーノを補強しているが、彼もまた昨季は防御率5.89と不調であったのは心配材料だ。
編成責任者のハイム・ブルーム氏とデイブ・ブッシュ投手コーチは、球威のある本格派投手を中心にブルペン層を厚くしたいという意向を現地メディアに明らかにしており、直球と高速スプリットを武器にする澤村は、まさに「意中の恋人」といったところだろう。
仮に澤村がレッドソックスに入団すれば、活躍次第では重要な局面での起用、さらにはクローザーの地位を確立することも決して夢物語ではない。
過去には岡島秀樹、田澤純一、そして上原浩治らがリリーフとしてレッドソックスの躍進に貢献しているが、果たして澤村もその系譜に名を連ねることになるのか。
文・SPRAED編集部