今週は阪神競馬場でフィリーズR(芝1400m)が行われる。
チューリップ賞からはじまった桜花賞出走権をかけた戦い。18頭が揃うここは確たる中心馬不在、いかにも波乱含みといった印象を受ける。
データで紐解く今年のフィリーズR。過去10年のデータ分析から浮かび上がったキーワードをご覧いただきたい。
1.オパールムーンにとっての追い風は「父ヴィクトワールピサ」
2.ミニーアイルの鬼門は「馬券内率ゼロ」の前走1200m組
3.データが導く2021フィリーズRの穴馬候補は?
■オパールムーンにとっての追い風は「父ヴィクトワールピサ」
阪神芝1400mのファンタジーSで2着と、このコースへの高い適性を誇るオパールムーン。
得意条件で迎えるここは絶好の狙い時にも思えるが、追い風となるデータをご紹介したい。
・芝重賞×距離短縮のヴィクトワールピサ産駒【3-6-2-12】
馬券率は47.8%。驚異的な好走率だ。
先日惜しまれつつ急逝してしまったネオユニヴァースを血を引く本馬。弔いの勝利を届ける可能性は考えておくべきだろう。
■ミニーアイルの鬼門は「馬券内率ゼロ」の前走1200m組
昨年産駒がデビューしたミッキーアイルの仔にあたるミニーアイル。
これまで2勝と実績は十分、ハイペースが予想されるメンバー構成でその末脚は大きな武器となりそうだが、懸念すべきデータがこちら。
・前走1200m組【0-0-0-33】
33頭走って馬券圏内馬はゼロ。恐ろしいデータだ。
この馬自身、芝1400mのファンタジーSでは自身唯一となる掲示板外。鬼門といえる距離延長ローテ、超えるべき壁は高い。
◆データが導く2021フィリーズRの穴馬候補 アノ伏兵馬の不安要素を吹き飛ばすデータ
著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。