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ヤクルトの奥川恭伸投手が8日の広島戦に先発。5回10安打5失点ながら、打線の援護に恵まれてプロ初勝利をあげた。
星稜高校で甲子園を沸かせた高卒2年目右腕が、プロとして大きな一歩を踏み出した。
【動画】19歳らしかぬ非凡な修正力…奥川がプロ発勝利を挙げた8日の試合ハイライト
■グラブの位置を変更し、活路を見出す
初回にいきなり4失点。2死走者なしから5連打を浴びる最悪の立ち上がりだった。だが、その裏に味方打線が4得点し、試合は振り出しに。2回は奥川が2球投げたところで、豪雨に見舞われ54分間の中断。落ち着かない展開だったが、ここで非凡なところを見せた。中断時間を活用し、投球動作を冷静に見つめ直したのだろう。中断後のマウンドでは、セットポジションで胸付近まで上げていたグラブの位置をベルトの位置まで下げた。
試合途中でのフォーム修正とは19歳らしからぬ大胆さだが、結果的にこれが奏功し、球速もアップした。2回以降は1失点に抑え、5回には広島の4番・鈴木誠也を147キロのストレートで空振り三振に仕留めた。試合は結局、奥川の84球の粘投に打線が応え、11-7でヤクルトが乱打戦を制した。
■佐々木、宮城ら若きエース候補と切磋琢磨
5失点しながら勝ち星がついたのは、本人も認めるように打線のおかげだ。しかし、初回の大量失点にくじけず、1時間近い中断にも気持ちを切らさず、修正力を発揮するあたりは改めて非凡なセンスを見せつけたと言っていいだろう。
節目の1勝を手にし、初のお立ち台に上がった奥川は「ずっと(お立ち台に)立ちたいなと思っていたので嬉しいです」と話し、ウイニングボールは両親にプレゼントすることを明かした。
今季で高卒2年目の投手のうち、奥川のほか、巨人・堀田賢慎、阪神・西純矢、ロッテ・佐々木朗希、オリックス・宮城大弥がドラフト1位で入団。宮城がすでに通算3勝を記録しており、現時点では一歩リードしているが、163キロ右腕の佐々木も黙ってはいないだろう。若きエース候補たちの切磋琢磨も、今年のプロ野球のみどころだ。
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文・SPREAD編集部
打線の援護と19歳らしかぬ修正力 奥川がプロ発勝利を挙げた8日の試合ハイライト
4月8日(木)JERA セントラル・リーグ 広島東洋カープ戦⚾️
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