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プロ野球は開幕から14~15試合を消化し、徐々に各チームの好不調の差が顕著になりつつある。セ・リーグは阪神が11勝4敗で頭ひとつ抜け出したが、パ・リーグでは楽天、ソフトバンク、西武の3球団が競り合う状況となっている。
13日以降は対戦カード2巡目に突入することもあり、好スタートをきった打者への攻め方もより厳しくなることが予想される。開幕から高打率をキープする広島・菊池涼介や楽天・茂木栄五郎がどこまで勢いを持続させられるかも注目だ。
ここでは、データをもとに今週のPickupプレーヤーを紹介していく。
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セ・リーグ
糸原健斗(阪神)
プロ5年目の28歳が絶好調だ。開幕から阪神不動の2番打者として出場を続け、15試合を終えた時点で60打数24安打の打率.400をマーク。広島・菊池涼介(打率.415)に次ぐリーグ2位の高打率で、開幕11勝4敗という好発進を決めたチームの原動力となっている。
4月12日時点で24安打。143試合換算でシーズン228.8本という秋山翔吾の持つシーズン安打数の日本記録(2015年:216安打)を上回る超ハイペースでヒットを放っている糸原だが、特に目立つのが複数安打の回数だ。15試合終了時点でマルチ安打が7回で猛打賞が4回。これを143試合換算すると、マルチ安打が66回、猛打賞が38回というとんでもない回数となる。
今後、ペースは落ちるはずだが、今季の糸原に「1度当たり出したら止まらない」という爆発力があることは確か。そして、その起爆装置として重要になるのが、その試合の最初の打席。今季、第1打席の成績はここまで15打数8安打で、第1打席でヒットを放った8試合のうち、マルチ安打が3試合、猛打賞が4試合という爆発ぶり。第1打席で快音を響かせた場合、その後も打席もヒットを打つ可能性が非常に高くなっている。
プロ2年目の2018年から2シーズン連続で全試合出場を果たしながら、昨年は7月22日の試合で骨折して連続試合出場が「312」でストップした糸原。今週は広島、ヤクルトを相手に本拠地・甲子園での6連戦となるが、まずは初回の第1打席に注目し、その後の快音連発でのマルチ安打&猛打賞、さらにまだ今季は0回の4安打固め打ち期待しよう。
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パ・リーグ
浅村栄斗(楽天)
楽天加入3年目でもはやチームに欠くことのできない存在となっている男は、開幕15試合を終えて、打率.313、1本塁打、5打点という上々のスタート。首位に立ったチームの不動の4番打者として存在感を発揮している。
浅村の開幕からの流れをカード毎に振り返ると、最初の日本ハム3連戦では第1戦で5打数1安打、第2戦で4打数無安打だった後、第3戦で3安打猛打賞をマークして計12打数4安打(打率.333)。続くロッテ3連戦では、第1戦に今季1号本塁打をマークして計8打数3安打(打率.375)。4月2日からのオリックス3連戦では第2戦で4打席連続四球を選んだがヒットは出ずに3試合で6打数無安打(打率.000)。
しかし、続く古巣・西武戦では毎試合ヒットを放っての12打数4安打(打率.333)と盛り返し、先週末のソフトバンク戦では10打数4安打(打率.400)と勢いに乗った。
ここで注目したいのが、対ソフトバンク戦での成績。楽天移籍後の2年間、2019年が打率.163、2020年も打率.186という低打率に抑え込まれ、浅村にとっては“鬼門”と言えた。だが今季は、まだ3試合のみとはいえ、打率.400の好スタート。
今後もソフトバンク投手陣に対して好成績を収めることができれば、シーズン通算での打率3割超も可能になる。そして今週は、ロッテと日本ハムと過去のデータからすれば相性の良い相手。チームの首位固めとともに自身の打率アップの1週間になるかに注目したい。
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