【ダンス】Dリーグ、磨きがかかるプロのダンサー魂 鮮やかなる熱戦は充実の最終コーナーへ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ダンス】Dリーグ、磨きがかかるプロのダンサー魂 鮮やかなる熱戦は充実の最終コーナーへ

新着 ビジネス
【ダンス】Dリーグ、磨きがかかるプロのダンサー魂 鮮やかなる熱戦は充実の最終コーナーへ
【ダンス】Dリーグ、磨きがかかるプロのダンサー魂 鮮やかなる熱戦は充実の最終コーナーへ 全 1 枚 拡大写真

そろそろ、Dリーグと聞いたら直ぐに、“ダンスコンペティションリーグ”へと結びつく人々が多数派になるくらい一般的に浸透してきた頃だろうか? 日本発にして世界初のプロフェッショナル・ダンスリーグのファーストシーズンはコロナ禍、今年の1月20日に無観客で始まったラウンド1から、もろもろの制限はありながらも着実に回数を重ね、ゴールデンウィーク明けの6日に全12ラウンド中の9ラウンドを終えた。


【動画】「毎ラウンド味がちがう」SEPTENI RAPTURES、ラウンド9でのパフォーマンス


■第9戦はRAPTURESが勝利「毎ラウンド味がちがう」


難しい時代下にも負けず、各チームが繰り広げてきた鮮やかなる熱戦は、ここからさらにエッジィにグルーヴアップしながら、待ったなしの最終コーナーへと向かう。そして、残りの3ラウンド終了後、総合ポイントのトップ4チームが、優勝をかけたトーナメント制のチャンピオンシップに進むことになる。


ファーストシーズンの全12ラウンドは約2週間隔で実施され、参加チームは各ラウンドのすべてを、違う曲と振付けで臨まなくてはならないというルールのもとに行われる過酷なものだ。Dリーガーは、言うまでもなく日本の選りすぐりのダンサー集団ではあるが、開幕から現時点までで9つもの演目を踊り分け、演じ分けて来たわけで、振り付けを考える各チームのディレクターも表現するダンサーも、どんなに引き出しの多い猛者でも、もう新たなネタも技も出し尽くした頃ではないだろうか?


そんな厳しき状況下、ラウンド9を制したのは、毎回趣向を凝らした衣装とストーリーで、ディレクターのakihic☆彡も言う通り、「毎ラウンド味がちがう」演目で楽しませてくれるSEPTENI RAPTURES(以下、RAPTURES)。ラウンド5から、常にジャッジポイントではトップに君臨している、これで3度の優勝をさらうこととなった実力チームだ。


■とにかく踊れる嬉しさを“舞う”こと


(C)D.LEAGUE 20-21


RAPTURESのラウンド9のテーマは直球ど真ん中の「舞い」。「セーブ無しで踊ること。とにかく今、こうして踊れるということへの感謝からくる喜び、シンプルでプリミティブな嬉しさの舞い」が、民族衣装さながらの色鮮やかなコスチュームとともに裸足でしっかりと床を捉え、蹴り、会場の空気全体を震わせながら表現された。


Dリーグの熱戦を見ていて感じることだが、やはり最後に人は何に魅了されるのかというと、その踊りがどれだけ見る側の胸を踊らせてくれるか、心を震わせてくれるかということに尽きるだろう。


各チームの過去8回のラウンドを幾度となく繰り返し見ていると、それぞれの持ち味、強み、スキル、好きになってしまうポイント等がくっきりと輪郭を帯びて立ち上がってくるが、それらの比較的“理性的”な理解を超えて、そのエンターテイメント自体が持つ存在の尊さや意義がどこに宿るのかといえば、それは、月並みな言葉で申し訳ないが、やはり共感を伴う感動にこそ、なのだ。


RAPTURESディレクター・akihic☆彡も「制限のある今だからこそ、喜びの表現が“くる”。喜びで勝てると思った」と語っていたが、まさに時代のニーズを的確に捉えた慧眼の勝利だったと言うこともできるだろう。


SEPTENI RAPTURESのディレクター・akihic☆彡 (C)D.LEAGUE 20-21


■エンターテイメントが持つ「力」を再確認


ゲストパフォーマンスを行ったEXILE・SHOKICHI (C)D.LEAGUE 20-21


毎ラウンド、各チームのパフォーマンス終了後、オーディエンスジャッジのポイント集計を待つ間は、ゲストパフォーマーによる“祝福”パフォーマンスタイム。今回はEXILESHOKICHIが出演し、自身の手によるDリーグのテーマソング「GET IT ON」ほか数曲を披露し、途中、「みんなひとつになってエンターテイメントを復活させましょう!」と力強く呼びかけた。


同氏はパフォーマンス後の囲み取材時にも、「(コロナ禍のため)無観客なのは少し寂しかったですが、全力で人生を賭けて闘うDリーガーの皆さんに敬意を示したくて心を込めて歌いました」と語っていたが、その通りの優しさと敬意のこもった素晴らしいパフォーマンスであった。


筆者自身、取材を終えた帰路の途中、RAPTURESはじめ、全パフォーマーが発していた“喜び”のバイブレーションが自分にも伝播し、足取りが俄然軽くなっているのを感じていた。それもやはり、エンターテイメントで人は元気をもらい救われるのだという真理の再確認ができた、ミラクル感いっぱいの喜びの感覚だった。


日本が世界に先駆けて、スポーツエンターテイメントという大海に投じたDリーグという一石が波紋を描き、それがやがて大きな波となって世界中の人々をダンスで歓喜の渦に巻き込む。そんな近未来の姿がよりはっきりと見えた気がした第9ラウンド。残る3ラウンド、そして7月1日に開催が決まった上位4チームによるチャンピオンズ・リーグの到来を、心待ちにしたい。


(C)D.LEAGUE 20-21


◆日本中の「ダンサー」に幸せをもたらすDリーグ 魂までが踊りだす喜びがここにある


◆Dリーグ唯一のガールズチーム「I’moon」が超えていくもの 「ダンスで新しい世界を」


◆Dリーグ唯一のガールズチーム「I’moon」が描く未来図 「夢の選択肢を増やしたい」


著者プロフィール


Naomi Ogawa Ross●クリエイティブ・ディレクター、ライター『CREA Traveller』『週刊文春』のファッション&ライフスタイル・ディレクター、『文學界』の文藝編集者など、長年多岐に亘る雑誌メディア業に従事。宮古島ハイビスカス産業や再生可能エネルギー業界のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍中。齢3歳で、松竹で歌舞伎プロデューサーをしていた亡父の導きのもと尾上流家元に日舞を習い始めた時からサルサに嵌る現在まで、心の本業はダンサー


【動画】「毎ラウンド味がちがう」SEPTENI RAPTURES、ラウンド9でのパフォーマンス


《SPREAD》

≪関連記事≫
≫貴重な水着ショットも披露!「もはや高校生には見えない」大人っぽい池江璃花子、沖縄・石垣島の海を満喫

≫ケンブリッジ飛鳥と滝沢カレンが似てる?リオ五輪時から密かに話題だった

≫レアル所属・中井卓大ってどんな選手?…「リアルキャプテン翼」と呼ばれた少年時代