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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手は16日(日本時間17日)、敵地でのオークランド・アスレチックス戦に「2番・DH」でスタメン出場。2回の第2打席で今季3度目の2試合連発となる19号本塁打を放った。試合はエンゼルスが4-8で敗れ、3連敗を喫している。
前日に続いて2試合連続本塁打を放った大谷だが、今季は左腕相手にも長打力を発揮しており、「打者・大谷」のさらなる進化を実感させる結果となっている。
◆【動画】このスイングでここまで飛ぶの!? 体勢を崩しながら右翼2階席へ運ぶ大谷翔平の19号特大アーチ
■今季19本塁打のうち、左投手からは8本
第2打席、アスレチックスの左腕・アービンの初球を捉えると打球は右翼2階席へ。スライダーにやや体勢を崩しながらのスイングだったが、飛距離435フィート(約133メートル)、打球速度110.9マイル(約178キロ)という特大アーチとなった。本塁打王争いでもアスレチックスのオルソンを抜いてリーグ単独2位に浮上。また、5回には三塁側へのセーフティバントを決め、5試合ぶりの今季18度目となるマルチ安打をマーク。さらに二盗を決め今季10盗塁とするなど躍動した。
今季は長打力やバレル率の高さなどが目立つ大谷だが、左投手相手の打撃成績も向上している。
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大谷翔平の年度別成績
今季放った全19本塁打のうち、左投手からは8本を記録。長打率は右投手相手の数値を上回る.667と圧巻の成績を残している。
18年~20年にかけては、左投手相手に長打力を発揮するのはレアケースであった。3シーズン合計で放った本塁打はわずか6本、長打率も.447が最高であり、成績の偏りが目立っている。左投手に対する好結果が、リーグ本塁打王争い参戦の要因であることは間違いないだろう。
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大谷翔平が左腕相手に放った安打のコース(2021年、出典:Baseball Savant)
前日15日(同16日)時点までに左投手から放った安打・本塁打のコースを振り返ると、甘めのゾーンを振り抜くと長打になるケースが目立っている。また、アウトも含む打球分布図を見ると引っ張り傾向と捉えた際の打球距離は特筆ものだ。
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大谷翔平が左腕から放った打球の分布図(2021年、出典:Baseball Savant)
二刀流でフル稼働しながらも、投打両方で着実な成長を見せる大谷。今後のさらなる本塁打量産に向けて、期待は高まるばかりだ。
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文・SPREAD編集部