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ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥は19日(日本時間20日)、米ネバダ州ラスベガスのヴァージン・ホテルズ・ラスベガスで行われたWBA&IBF世界バンタム級タイトルマッチに挑み、IBF1位で指名挑戦者のマイケル・ダスマリナスを相手に3ラウンド2分45秒でTKO勝利を収めた。
井上は2ラウンドに右アッパーから左ボディフックのコンビネーションで1度目のダウンを奪い、3ラウンドに右ストレートから左ボディフックで2度目のダウン。強烈なボディにダスマリナスは苦悶の表情を見せて立ち上がるも、束の間、“モンスター”が獲物を捕らえにかかり、左アッパーと左ボディフックで3度目のダウンを奪ってフィニッシュした。
◆【実際の映像】この強烈な打撃音…井上尚弥の左ボディにダスマリナスは悶絶
■ドネア、カシメロの両王者が井上戦を視察
この日、会場にはWBC王者ノニト・ドネアと、WBO王者ジョンリエル・カシメロが姿を見せ、「井上尚弥vs.ダスマリナス」戦を視察。
試合後にインタビューに応じたドネアは「強い。エキサイティングな試合だった。井上は正確にパンチを当てることができていた。そこが凄い」と、1ラウンドから的確にヒットさせた井上のパンチの精度を称賛。
続けて井上とのリマッチについて聞かれ、「ぜひ対戦したい。今日の試合を見て、もっと自分も強くならないと、と思った」と語り、勝算については「もちろん100%勝てる。ワクワクしている」と自信を覗かせた。
また、井上に挑発を続けているカシメロは「井上は相手にチャンスを与えない試合をした」と評価しつつも、対モンスターについては「俺の楽勝だ。ドネアをやっつけてから、井上もやっつける。早く井上とやりたい。そして誰が一番強いかを見せてやる」と意気込んだ。
両者は8月14日(同15日)に王座統一戦を行う予定。
試合後、井上は「これくらいの試合をしないと、ドネアとカシメロが見に来ているのでアピールできない」と両王者を意識したコメントを残している。
次戦はドネアのリマッチか、あるいはカシメロか。“モンスター”への挑戦権争いが加速している。
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文・SPREAD編集部