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去る8日、その前週に記念すべき開幕初年の戦いの幕を閉じた「第一生命 D.LEAGUE」(Dリーグ)の『20-21 AWARD SHOW』が開催された。この日は、株式会社Dリーグ代表取締役CEOの平野岳史、同COOの神田勘太郎、チーフクリエイティブアドバイザーのEXILE HIROをはじめ、これまでのすべての戦いをジャッジしてきたレギュラージャッジの坂見誠二と黒須洋嗣、そしてもちろん、1月の開幕から半年間、この過酷にして華麗なる戦いに参戦してきた全9チームのDリーガーが、いつものダンス衣装を脱ぎ捨て、フォーマルにドレスアップした姿で目黒雅叙園に集結した。
◆【インタビュー】THE GREAT HEART of“8ROCKS” ブレイキン世界一のISSEI率いる熱き魂
■Dリーグならではの視点で決定したアワード
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「MOST FAV DANCER」に輝いたISSEI (C)D.LEAGUE 20-21
1日にトーナメント制で行われ、最終決戦となったチャンピオンシップでは、avex ROYALBRATSが初代王座に輝いたばかりだが、「AWARD SHOW」では、オーディエンス参加型ジャッジというユニークな方法を採用したDリーグならではの視点である、オーディエンスからもっとも多くの“FAV”(Favorite=お気入り、大好き)を得た「MOST FAV DANCER」賞と「MOST FAV TEAM」賞、そして、Dリーガー自身もジャッジに加わって決められる「MOST CREATIVE DIRECTOR」賞と、最優秀選手に贈られる「MVD OF THE YEAR」賞が発表され、授与された。
「MOST FAV DANCER」には、avex ROYALBRATSのKAITA、KOSE 8ROCKSのISSEI、SEGA SAMMY LUXのHINATA、USEN-NEXT I’moonのAIRIの5名がノミネートされ、ブレイキンの真髄を追求し続けた8ROCKSのISSEIがその座に輝いた。彼の力強く懐深いブレイキンの圧倒的な魅力と実力は、やはりしっかりとファンを獲得していた。また、「MOST FAV TEAM」は、ファーストシーズンの覇者であるavex ROYALBRATSが受賞。こちらもやはりファーストシーズンの王者に相応しく、ダンサーのみならず一般オーディエンスの心までをしっかり捉えていたという事実をしっかりと映し出した結果となった。
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「MOST FAV TEAM」を受賞したるavex ROYALBRATS (C)D.LEAGUE 20-21
一方、一緒に戦ってきた者同士の投票ほど、内実を知り、真実の姿を映し出すものはないと考えるとすると、俄然気になるのが、「MOST CREATIVE DIRECTOR」と「MVD OF THE YEAR」だろう。今回、“最もクリエイティブなディレクター”に選ばれたのは、SEPTENI RAPTURESのAKIHIKO。受賞にあたり、本人の喜びの言葉と共に、「ディレクターとして皆を輝かせていくことをすごく考えてきた。皆から信頼されるパパになれたかな? 来シーズンは、お爺ちゃんになれるよう努めます」と笑顔で語った。
■新規参入2チームもお披露目、次なる戦いは11月スタート
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Dリーグ チーフクリエイティブアドバイザーのEXILE HIRO (C)D.LEAGUE 20-21
そして、最優秀選手に贈られる「MVD OF THE YEAR」には、avex ROYAL-BRATSのKAITA、KOSE 8ROCKSのISSEI、CyberAgentのTAKUMI、SEGA SAMMY LUXのCANDOO、SEPTINI RAPTURES のMiYUの5名がノミネートされ、それぞれの口からダンスへの愛の深さや、共に戦ってきた全Dリーガーへの感謝が告げられた。その後、司会者より恭しく発表されたこの栄冠は、なんとふたたびISSEIに輝いた。「MOST FAV DANCER」と併せて二冠を手にしたISSEIは「信じられない! 嘘じゃないですよね!」と驚きながら感謝の言葉を述べ、感極まったのかそのまま即興でひととき、ブレイキンを踊ってみせてくれた。その姿はとても人間的で、観る者のプリミティブな本能を刺激し、心の大事な部分を温めてくれるような「喜びの舞い」だった。彼の真っ直ぐでひたむきなダンス愛が弾けた素敵なサプライズに会場は震え、沸いた。そこに、ダンスの原点を見る思いがしたのは筆者だけではないだろう。
生まれたばかりの赤ん坊に音楽を聞かせると、自然に体を揺すり始めるように、本来、踊るという行為は人間の本能に準じたものである。この誰にでも許され与えられた、生きる喜びの発露とも言えるダンスを、その本能から遠く離れて忘れてしまった人々にまで思い出させるということも、もしかしたらDリーグが天から与えられた“使命”なのかもしれないと言ったら、大げさすぎるだろうか。
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次シーズンから参戦するdip BATTLES (C)D.LEAGUE 20-21
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次シーズンから参戦するLIFULL ALT-RHYTHM (C)D.LEAGUE 20-21
アワードの終わりには、11月14日から始まるセカンドシーズンに新たに加わる2チームであるdip BATTLESとLIFULL ALT-RHYTHMもお披露目され、全11チームとなり益々パワーアップすること必至のD.LEAGUE。チーフクリエイティブアドバイザーを務めたEXILE HIROの言葉のとおり、次シーズンへ向けて「ギラギラとしながら、さらにキラキラと輝いて」、ダンスでプロフェッショナルになれるという子供たちの新しい夢をも育みながら、さらに大きく強く成長し、進んでいくに違いない。
再び戦いの火蓋が切られるのは4カ月後。期待を込めて、次なる決戦を待ち焦がれたい。
◆THE GREAT HEART of“8ROCKS” ブレイキン世界一のISSEI率いる熱き魂
◆Dリーグ唯一のガールズチーム「I’moon」が描く未来図 「夢の選択肢を増やしたい」
◆初代チャンピオンはavex ROYALBRATS D.LEAGUEは世界への扉を開く
著者プロフィール
Naomi Ogawa Ross●クリエイティブ・ディレクター、ライター『CREA Traveller』『週刊文春』のファッション&ライフスタイル・ディレクター、『文學界』の文藝編集者など、長年多岐に亘る雑誌メディア業に従事。宮古島ハイビスカス産業や再生可能エネルギー業界のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍中。齢3歳で、松竹で歌舞伎プロデューサーをしていた亡父の導きのもと尾上流家元に日舞を習い始めた時からサルサに嵌る現在まで、心の本業はダンサー。