【東京五輪/ボクシング】日本代表6名の強みとは 岡澤セオンはメダル獲得で一気にブレイクの予感も | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【東京五輪/ボクシング】日本代表6名の強みとは 岡澤セオンはメダル獲得で一気にブレイクの予感も

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【東京五輪/ボクシング】日本代表6名の強みとは 岡澤セオンはメダル獲得で一気にブレイクの予感も
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東京五輪のボクシングは、開会式翌日の24日から閉会式当日の8月8日まで、両国国技館で開催される。今大会は男子8階級、女子5階級となり、日本人選手は男子4名、女子2名がリングに上がる。


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■史上6人目のメダリスト誕生なるか


各階級、基本的には32選手によるトーナメント方式で、決勝まで進むと5試合を戦うことになる。男女とも1ラウンド3分の3ラウンド制を採用。5人のジャッジが必ずどちらかに振り分けるラウンドマストシステムによる判定を行う。


採点面でプロと異なるのは、ナックルパートがトランクス上部の「ベルトライン」よりも上にヒットしているかで評価されること。KOでの決着もあり得るが、的確に有効打を繰り出しポイントを積み重ねていくことも重要となるルールだ。


6人全員が金メダルを目標に掲げる日本だが、過去の五輪を振り返ると、表彰台へのハードルは高い。これまでメダルを首にかけたのは、田辺清(1960年ローマ・フライ級・銅)、桜井孝雄(1964年東京・バンタム級・金)、森岡栄治(1968年メキシコ・バンタム級・銅)、村田諒太(2012年ロンドン・ミドル級・金)、清水聡(同・バンタム級・銅)の5名だけ。


田辺、桜井両氏は、1960年代を彩った名ボクサー。WBAスーパーチャンピオンに君臨する村田、WBOアジアパシフィックファザー級現王者の清水、両選手の活躍は誰もが知るところだ。清水選手は北京五輪にもファザー級で出場していた。


つまり、オリンピックでメダルを獲得するには、突出したアマチュアでの力量が必要といえる。リオデジャネイロ五輪には2人の日本選手が出場し、森坂嵐(バンタム級)が1回戦、成松大介(ライト級)が2回戦で敗退している。果たして、地元開催のオリンピックでメダル獲得はなるのか。


■アマチュアのプロ、世界3回級チャンプの兄


大きな期待を集めているのが、ウェルター級の岡澤セオン。ガーナ人の父と日本人の母を持つ、身体能力にすぐれた逸材だ。


中央大学卒業後、都内の企業に就職が内定していたが鹿児島県体育協会に身を置いてボクシングを続け、その異色の経歴も注目を集めた(現在はINSPAに所属)。


アマチュアボクシングにこだわり、「アマチュアのプロ」を公言しているのも面白い。柔らかいステップとサウスポーから変則的に繰り出すパンチが武器で、明るい性格から大舞台でも緊張せずに力が出せそうだ。メダル獲得となれば一気にブレイクするかもしれない。


異色の経歴といえば、フライ級の田中亮明選手も負けていない。無敗で世界3階級制覇を果たし、昨年大晦日に井岡一翔選手と死闘を演じた田中恒成選手の兄だ。五輪代表決定を機に練習を共にするようになったというが、前世界チャンプのアドバイスでメダルを掴むか、注目したい。


■ロンドン大会から採用された女子は2人が挑戦


個人的に期待している選手が、村田諒太以来のミドル級代表となった森脇唯人。188センチの長身で、足が細く長いボクサー体型は日本人離れしている。


彼の評価が高まったのは、WBO世界スーパーウェルター級の挑戦経験もある井上岳志とのエキシビションマッチ「LEGEND」。一流のプロ選手を相手に、ヘッドギアなしで互角以上に渡り合った。ストレート系のパンチで試合を組み立てる基本に忠実なボクシングが、ミドル級の強豪たちに通じるか楽しみだ。


ライト級の成松大介は2度目の出場となるベテラン。全日本選手権は6連覇を含む通算8度の優勝を誇り、海外での試合経験も豊富だ。


片方のハサミだけが大きいカニ、シオマネキの異名を持つほど右腕の腕っぷしに定評がある。サウスポーから繰り出す右フックで勝利を引き寄せて欲しい。


女子選手は2人がオリンピックの舞台に挑む。フライ級の並木月海は、153センチと小柄ながら出入りの速さで代表の座を掴んだ。


高校時代5冠に輝いたサウスポーは、無敗で3年間を終えた逸材だ。その後、世界の舞台で揉まれながら実力を培ってきた。キックボクサーの那須川天心とは幼なじみで、お互いに空手を習っているときには対戦したこともあるという。


日本チーム最年少のフェザー級、入江聖奈は、スケジュール上、最初にリングに上がるが「目標は金メダルだけ」とハートの強さもみせる。足を使ったスピーディーなボクシングでシンデレラストーリーとなるか、要注目だ。


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著者プロフィール


牧野森太郎●フリーライター


ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「自分自身を生きるには 森の聖人ソローとミューアの言葉」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。


日本人選手6名の初戦日程・対戦相手


入江聖奈


7月24日(17時30分)女子フェザー級1回戦第15試合vs. ヤミレス・ソロルザノ(エルサルバドル)


岡澤セオン


7月24日(19時24分)男子ウエルター級2回戦第10試合vs. クリシャン・ビカス(インド)


並木月海


7月25日(17時15分)女子フライ級1回戦第11試合vs. キャセリン・ナンジリ(ウガンダ)


成松大介


7月25日(19時39分)男子ライト級2回戦第14試合vs. フィストン・ムバヤムルンバ(コンゴ)


田中亮明


7月26日(11時30分)男子フライ級2回戦第4試合vs. ヨエル・フィノルリバス(ベネズエラ)


森脇唯人


7月26日(12時36分)男子ミドル級2回戦第2試合vs. セイエドシャヒン・ムサビ(イラン)


岡澤セオンvs.森脇唯人による「東京オリンピック代表対決」


《SPREAD》

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