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サイ・ヤング賞3度、通算190勝を誇る最強右腕の周辺が騒がしい。今オフのFA市場において、目玉の1人であるマックス・シャーザー投手(ロサンゼルス・ドジャース)の動向に注目が集まっている。
大谷翔平投手が所属するロサンゼルス・エンゼルスも興味を示しているとされ、現地メディアも移籍の可能性を報じているが、果たしてどんな決着を迎えるのか。
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■ドジャースとの再契約が有力か
長かった2021シーズンも残すは「ワールドシリーズ」のみとなった。すでに来季へ向けたチーム編成は進んでいるが、ここに来てクローズアップされているのが、“マッド・マックス”ことマックス・シャーザーの動向だ。
将来の殿堂入りが確実視される37歳について、MLBネットワークのヘイマン記者は「ドジャースがシャーザーとクレイトン・カーショーと再契約する可能性は高いだろう」と認めた上で、「(再契約に至らない場合)次に可能性が高いのは、シャーザーはエンゼルス、カーショーはレンジャーズ」とツイート。エンゼルスについて有力候補とした。
一方、「CBS sports」は、「5つのフリーエージェント問題」と題した特集記事を掲載。「チームにとって変化に富んだオフシーズンになる」と指摘し、昨シーズンの王者も新陳代謝の時期を迎え、メンバーの入れ替えが行われるだろうと予測した。
その記事の中で、シャーザー同様に注目を集めているクレイトン・カーショー投手が、もしドジャースを離れることになれば「ローテーション投手であるシャーザーを引き止めるためにチームは何でもやろうとするだろう」と記し、中心投手の“ダブル流出”は何としても避けたい意向だとした。
■シャーザーの希望は西海岸
また、シャーザーを巡っては「獲得に乗り出すのはドジャースだけではない。サンディエゴ・パドレスとサンフランシスコ・ジャイアンツは、それぞれ期限付きでシャーザー獲りを目指すと考えられており、ニューヨーク・ヤンキースからセントルイス・カージナルスまで、今冬には、ほかにも多くのチームがシャーザーを獲得する可能性がある」とした。ただ、シャーザーは今夏すでに「西海岸を好む」と表明しており、ドジャースとの再契約のほか、地の利を得たエンゼルスにも目が出てきそうだ。
ちなみに「5つのフリーエージェント問題」で取り上げられたのは、シャーザーのほかにカーショー、トレ・ターナーとコリー・シーガーの両内野手、クローザーのケンリー・ジャンセン、クリス・テイラー外野手となっている。シャーザーは、今夏のトレード期限締め切り間際にワシントン・ナショナルズからドジャースに移籍。ナ・リーグ優勝決定シリーズでは、第6戦の先発が予定されていたが、疲労のため登板を回避していた。
エース級の先発投手確保を目指すエンゼルス。シャーザーを獲得し、大谷やマイク・トラウトらとあわせ、ビッグネームが顔をそろえるチームを形成することができるか、注目だ。
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文・SPREAD編集部