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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が15日、都内の日本記者クラブで会見を行い、シーズンを振り返った。
グレーのスーツに身を包み、帰国後、初となる公の場に登場。「シーズン中には落ち込むこともあった」と正直な思いを明かしたほか、栗山英樹監督が退任し、新庄剛志氏が新監督に就任した古巣・日本ハムについても言及した。会見の模様はライブ中継されたほか、テレビ各局が特集を組むなど大きな注目を集めた。
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■「不安はあったが焦りはなかった」
会見の冒頭、ケガ明けの今季、どういう心境で臨んだかを問われた大谷は「ケガをしていたので精神的にきついというのもあったけど、必ず投げられるようになる、必ず良くなると思ってやってきたので、不安はあったけど焦りはなかった」と振り返った。
「メンタルをどのように整えているのか。落ち込んだりすることもあるのか」という質問に対しても正直な思いを吐露。「もちろん落ち込んだりしますし、今年の最後のほうもメジャーに行ってから一番精神的にというか……なかなかチームに勝ちが付かないし、ポストシーズンが見えない中での戦いが多かったので、精神的にきつい場面は後半のほうが多かったので落ち込みましたし、打てないとか打たれたとか、落ち込んだりすることはある。ただ、メジャーの場合は連戦ばかりで、毎日試合があり良かった悪かったという結果は必ず出るので、毎日、今日はここが良かったな、今日はここが悪かったな、というのが出てくるのは、すごく幸せなこと。落ち込むことも含めていい一年でした」とした。
恩師・栗山監督に感謝の言葉
古巣・日本ハムに関する質問もあり、大谷は退任した栗山前監督に向けて感謝の言葉を口にした。「あの時、(栗山監督と)話して日本ハムに入ってなかったら、こういう形でここにはいないと思うので、さみしい思いはもちろんありますけど、長年頑張ってこられた方なので、今後どうするかは分からないですが、少しゆっくりリラックスした時間を過ごしてほしいと思います」と話した。
さらに、新庄BIGBOSSが新監督に就任した来季の日本ハムについては、「単純に面白いと思いますし、ワクワクして見る人たちが、野球を知らない人でも、そういう人たちが増えれば楽しいと思うので、古巣であるとかは関係なく、単純に楽しんで見たいと思います」とエールを贈った。
同学年の広島・鈴木にメジャー移籍の話が浮上していることについて聞かれると、「ポスティングするか分からないし、本人が行きたいのか行きたくないのか分からないので」と断った上で、「同級生だし、ずっと応援しています。そんなに多く対戦しているわけではないけど、今のプロ野球の中では頭一つ抜けている。実際に(メジャーで)対戦したら楽しみだと思います」と話した。
大谷はメジャー4年目の今季、打者として打率2割5分7厘、46本塁打、100打点をマークし、投手として9勝2敗、防御率3.18、156奪三振の成績を残した。
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文・SPREAD編集部