【ボクシング】村田諒太がミドル級史上最強ゴロフキンと、井上尚弥は同級6位と日本での対戦が実現 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【ボクシング】村田諒太がミドル級史上最強ゴロフキンと、井上尚弥は同級6位と日本での対戦が実現

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【ボクシング】村田諒太がミドル級史上最強ゴロフキンと、井上尚弥は同級6位と日本での対戦が実現
【ボクシング】村田諒太がミドル級史上最強ゴロフキンと、井上尚弥は同級6位と日本での対戦が実現 全 1 枚 拡大写真

コロナ禍による辛く暗い2年間を乗り越え、スポーツイベントに活気が戻った。ボクシング界も例外ではなく、観客を迎えた熱戦のレポートが世界各地から届いている。

年内に行われるビッグマッチのスケジュールを、国内を中心に整理してみたい。

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■マイク・タイソン以来の大物が来日

最大の注目は、何といってもWBA世界ミドル級スーパーチャンピオン、村田諒太と同級IBFチャンピオン、GGG(トリプルジー)ことゲンナジー・ゲンナジーヴィッチ・ゴロフキンが激突する一戦だ。試合は12月29日、さいたまスーパーアリーナで行われることが正式に発表された。

世界の超一流選手が日本で試合をするのは、実にマイク・タイソン以来と言われる。「ゴロフキンが日本で観られるなんて」と、興奮を隠さないボクシング・ファンも多い。試合の予想は改めて行うとして、ここでは試合の背景をおさらいしておこう。

ゴロフキンの戦績は43戦41勝(36KO)1敗1分。2010年にWBAミドル級のタイトルを獲得してから3団体を統一、WBAタイトルは実に17連続KOを含む19度防衛を達成した。

しかしある意味、GGGの実力を知らしめたのは、サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)との2戦だろう。結果は初戦が3者3様のドロー(115-113、110-118、114-114)第2戦が僅差の敗戦(113-115、113-115、114-114)と1分1敗だったが、試合後に行った調査ではGGGの勝利を支持する声が大きかった。

カネロといえば、11月7日(日本時間)にカレブ・ブラント(アメリカ)を11Rに失神させてスーパーミドル級4団体を統一した超スーパースター。リング誌が発表するパウンド・フォー・パウンドのランキングでも長くトップに君臨している。この選手と2度にわたり互角に戦った実力は疑う余地もない。

■8年間、対戦を熱望してきた村田の“恋人”

村田は2012年ロンドン・オリンピックの金メダリスト。2017年、ハッサム・ヌダム・ヌジカム(フランス)のWBA世界ミドル級王座を2度目の挑戦で奪取した。その後、一度はロブ・ブラントンにベルトを奪われたが、リターンマッチで再獲得。1度防衛後、過去の成績を考慮されてアルバレスが返上したスーパー王座にランクアップされている。現在の日本ボクシング界のアイコン的存在だ。

(c)Getty Images

村田にとってゴロフキンは8年間、対戦を熱望してきた、いわば“恋人”。記者会見でも「最強の選手だと思っている。ミドル級史上でも最強といっていいと思います。キャリアで1敗1分けがありますが、僕の中では両方とも勝っていた試合だと思っているし、事実上全勝の選手だと思っている。その選手に勝って僕がミドル級最強を証明したい」と熱く思いを語った。

実は、両者の対戦は2018年に王座統一戦として決まりかけた経緯がある。しかし、そのときは村田がブラントンに敗れてご破算になってしまった。ビッグマッチを望む村田陣営は、その後、カネロにも交渉を続け、もう一歩のところまでいったがサインには至らなかった。

一方のゴロフキンもカネロとの第3戦、ジャモール・チャーロ(アメリカ)とのビッグファイトを希望したが、コロナ禍も影響してまとまらなかった。村田35歳、ゴロフキン39歳。両者ともに円熟の年齢で迎えるビッグマッチだ。

■モンスターは25カ月ぶりに日本のリングに登場

村田と並ぶエース、WBA、IBF世界バンタム級チャンプ井上尚弥も12月14日、東京の両国国技館でIBF 6位のアラン・ディバエン(タイ)を相手に防衛戦を行うことが決まった。25カ月ぶりの日本のリングとなる。

ディバエンの戦績は12勝(11KO)2敗。2019年デビューの30歳で、その年に11試合している。一度、来日して東日本新人王の荒川竜平選手と6回戦を行い、2ラウンドKO勝ちを収めた。レコードも実力も明らかな格下と言わざるをえない。大橋会長が必死に探してようやく見つけた相手とも伝えられる。強さゆえにマッチメイクも難しいのだ。

WBC王者ノニト・ドネア、WBO王者ジョンリエル・カシメロ(ともにフィリピン)との4団体統一ロードが視野に入っていただけに、このマッチメイクにはがっかりしたというファンも多いだろう。しかし、日本で井上の試合が観られるのは貴重な機会。モンスター・ショーと割り切って、豪快な倒しっぷりを目の当たりにしたい。

■ふたりのライバルは12月に指名試合

なぜ、統一ロードが崩れたかいえば、ドネア側がカシメロのドーピング問題を理由に対戦を拒否したことに端を発する。それに対してカシメロは、ドネアに対して言うべきではないこと言ってしまい泥沼化してしまい、対戦がキャンセルとなった。

ふたりのライバルも次戦が決まっている。12月11日(日本時間)にカシメロは同級1位ポール・バトラー(イギリス)と、12月12日(日本時間)にはドネアが同級暫定王者レイマート・カバリョ(フィリピン)と指名試合を行う。

統一ロードがさらに遠のいた感がある一方、来年4月に井上 vs カシメロが対戦するとフィリピンのテレビ局がスクープ報道をした。4団体統一か、スーパーバンタム級へ上がるのか。モンスターの動向がますます気になる。

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著者プロフィール

牧野森太郎●フリーライター

ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」「森の聖人 ソローとミューアの言葉 自分自身を生きるには」(ともに産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。

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