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「SMBC日本シリーズ2021」が20日、京セラドーム大阪で開幕する。オリックスvs.ヤクルトという、ともに前年最下位からリーグ制覇を果たした2チームが、日本一をかけて激突。なお、前年最下位のチームがシリーズで対戦するのは史上初だ。
今シリーズは予告先発なしでの実施が決定したが、クライマックスシリーズ(CS)での起用も鑑みると、初戦は山本由伸と奥川恭伸の投げ合いが予想される。両者の今季成績やデータなどを振り返りたい。
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■山本由伸は本拠地で防御率1.02
両投手の今季公式戦スタッツなどは以下の通り。
山本由伸
18勝5敗、防御率1.39、193回2/3、206奪三振
・QS率:88.5%・K/9:9.57・BB/9:1.86・WHIP:0.85
史上8人目の「投手5冠」を達成し、名実ともに球界屈指のエースに成長した。5月19日のロッテ戦で敗戦投手となって以来、CSファイナルステージを含めて破竹の16連勝を継続中。今季防御率1.02と相性抜群の本拠地でシリーズ初戦を迎えられる点も追い風となりそうだ。
5月28日のヤクルト戦では、塩見泰隆、山田哲人、村上宗隆の主軸3人を無安打に抑え込み、7回2失点の好投で勝利している。
奥川恭伸
9勝4敗、防御率3.26、105回、91奪三振
・QS率:66.7%・K/9:7.80・BB/9:0.86・WHIP:1.04
プロ2年目の初々しさは残しながらも、投球内容だけを見れば燕の主戦投手と言い切って差し支えない安定感を発揮した。特に、9イニングあたりの与四球率は驚異の0.86。ストライクゾーンで積極的に勝負していくスタイルで結果を残すと、CSファイナルステージ・巨人戦ではプロ初完投初完封の離れ業も達成した。
不安要素があるとすれば、立ち上がりの投球内容か。公式戦でのイニング別失点数は、初回が最多(14失点)であり、山本相手に先制点を許すのだけは避けたいところ。前回登板の勢いそのままに好投なるか。
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文・SPREAD編集部