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MLB機構は23日(日本時間24日)、「オールMLBチーム」を発表した。ロサンゼルス・エンゼルスの「二刀流」大谷翔平投手が指名打者(DH)としてファーストチーム、先発投手としてセカンドチームに選出された。1人の選手が2部門で選ばれるのは初めて。
「オールMLBチーム」はメジャー全体のベストナインに相当し、ファーストチームが文字通りのベストナインとなり、セカンドチームがそれに次ぐ準ベストナインとなる。ファンからの投票が50%、専門家パネルからの投票が50%というプロセスを経て、選ばれる。
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■数字以上のインパクトを残した「投手・大谷」
MLB公式サイトは「オールMLBチーム」について、「シーズン途中で行われるオールスターゲームは、シーズンを通して最も活躍した選手の評価としては“不完全”なもの。そこで、レギュラーシーズン全体を考慮してスター選手を選出するのが、オールMLBチーム」と説明した。
その“完全なベストナイン”に選出された大谷は今季、打者では主にDHで出場し、打率.257、46本塁打、100打点をマーク。投手では23試合に先発して9勝2敗、防御率3.18という成績を残した。シルバースラッガー賞も受賞したDH部門でファーストチームに入ったことは順当で、米メディア「CBS sports」も「MVP(ショウヘイ・オオタニとブライス・ハーパー)とサイ・ヤング賞受賞者(ロビー・レイとコービン・バーンズ)の4人全員がファーストチームに入ったことは驚くに値しない」と記した。
ただ、セカンドチームとはいえ、先発投手部門での選出は想定外か。サイ・ヤング賞で大谷には一票も入らなかったが、同賞でア・リーグ3位の得票を得たランス・リン(シカゴ・ホワイトソックス)は、セカンドチームにも名を連ねなかった。その点を考えると、やはり異例の選出となるが、それだけ「投手・大谷」が数字以上のインパクトを残したと言える。
■手術からのカムバックが完了
MLB公式サイトは、ファーストチームの「DH・大谷」とセカンドチームの「投手・大谷」について、それぞれ寸評を掲載。DHについては「オールMLBに初選出された、『二刀流』という才能を持つ選手。オオタニは1シーズンに46本塁打、26盗塁、100打点を記録した史上初のア・リーグ選手。投手としても悪くない」とした。
一方、投手については「オオタニが今シーズンの球界ベスト10投手に選ばれたことは、彼のユニークな『二刀流』という才能が開花したというだけでなく、2018年のトミー・ジョン手術からのカムバックが完了したことを証明している。手術後初めてフルシーズンを戦い抜き、130回1/3で9勝2敗、防御率3.18、156奪三振を記録した。DHとしても悪くない」と記した。
投打で“ベスト9”に入ったことで、大谷の二刀流成功が改めて証明された。
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文・SPREAD編集部