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ポスティングでのメジャー移籍を目指す広島の鈴木誠也外野手について、米地元紙「ニューヨーク・ポスト」は、ニューヨーク・ヤンキースが「獲得に興味を持っている」と伝えた。鈴木を巡っては、ヤンキースのライバルでもあるボストン・レッドソックスやシアトル・マリナーズなどがラブコールを送っているとされているが、果たしてメジャーきっての名門が本格参戦してくるのか、注目されている。
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■手術明けヒックスに不安の声
メジャーは現在、ロックアウト中ですべての交渉がストップ。そのため、大きな進展は見られないが、鈴木を巡る報道は日増しに熱を帯びている。
7日に「アーロン・ヒックスのウィンターゲームでの出遅れがヤンキースのセイヤ・スズキへの興味を深める」と見出しを掲げたのは、米地元紙「ニューヨーク・ポスト」。記事によると、今年5月に手首の手術を受けたヤンキースのヒックスは今オフ、ドミニカ共和国のウィンターゲームに参加。今シーズンを棒に振ったため、試合勘を取り戻し、復調への道筋をつけるためにプレーしているが、どうも活躍できていない。本来、中堅のレギュラー候補だが、安定してポジションを守れるか、32歳という年齢も含めて疑問符が付き始めているという。
■ヤンキースの外野に割って入れるか
ヤンキースのキャッシュマンGMは、センターがオフシーズンの焦点の一つであることを認めており、「ヒックスの不調に伴って鈴木への関心が高まっている」と伝えている。
もちろん、問題点も指摘。一つは、鈴木自身が中堅を守った経験が少ないということ。もう一つは、ヤンキース外野陣の状況。アーロン・ジャッジが右翼に、ジョーイ・ギャロが左翼に納まり、ジャンカルロ・スタントンも外野の一角を担うことが可能。ここにヒックスが復調してくれば、もう1人の外野手に日常的な居場所はないということになる。
それでも、鈴木のパフォーマンスは魅力で「打撃とスピードはメジャーでも通用する」というスカウト評も掲載。FA市場に理想的なセンターは少なく、ターゲットとしていたバイロン・バクストンは、ミネソタ・ツインズ残留を決断した。
ロックアウトが明けた後、ヤンキースはセンターの補強に動くのか。そして、「中堅・鈴木」をどう評価するのか。名門の動きから目が離せない。
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文・SPREAD編集部