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23日に千秋楽を迎えた大相撲初場所は、関脇・御嶽海の3度目の優勝で幕を閉じた。同時に昇進の目安とされる「三役で直近3場所33勝」に到達し、大関昇進を確実にした。
26日の臨時理事会で正式に決まれば、長野県出身では雷電為右衛門以来227年ぶりに新大関が誕生する。
■「人一倍気迫のある相撲を」
御嶽海は結びの一番で照ノ富士を圧倒。直近で7連敗と苦手意識のあった横綱を相手にもろ差し十分の形で寄り切り、「負け続けているからこそ、何かやってやろうというのが強かった。下から行けば勝機が見えてくるので、そこで我慢が必要だなと思っていた」と振り返った。また、御嶽海は優勝から一夜明けた24日、会見に臨み「土俵の上では人一倍気迫のある相撲を取りたい。誰にも負けたくない」と、26日に正式に決まる大関としての意気込みを口にした。
一方、照ノ富士は新横綱場所からの3連覇を逃した。場所中には膝を気にするそぶりも見せていただけに、今後に不安を残す結果に。しかし、一人横綱として最後まで土俵に立ち続け、取り切ったのはさすがだった。
今回の初場所は「白鵬時代」から、相撲界が新たな局面に入ったことを印象付けた。白鵬の引退後、横綱・照ノ富士の時代に入った中で、殊勲賞を受賞した阿炎や敢闘賞の琴ノ若をはじめ、豊昇龍や明生ら若手が台頭。今後は彼らが横綱に追い付き追い越せで切磋琢磨し、相撲界を盛り上げてくれそうだ。
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文・SPREAD編集部