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サッカー日本代表は2月1日、W杯カタール大会アジア最終予選・サウジアラビア戦に臨む。27日の中国戦に勝利し、B組2位をキープしている日本だが、相変わらず3位オーストラリアとの勝ち点差はわずかに1。
首位に立つサウジアラビアは、日本に勝利すれば本大会進出を決めることができるだけに、並々ならぬ闘志で埼玉スタジアムに乗り込んで来るはず。迎え撃つ日本は、もし負けた場合、3位転落の可能性もある。
お互いに勝ち点3は譲れない一戦。最終予選を通じて、最も熱い試合になることは間違いない。
■久保も警戒「サウジは飛び抜けている」
27日に行われた中国戦、日本は2-0で勝利し、勝ち点3を積み上げた。終始主導権を握り、16本のシュートを浴びせ、被シュートは2本に抑え込んだ。スコア以上の完勝で、アジアサッカー連盟の公式サイトも「試合開始とともに日本は試合を支配した」とつづった。
このまま勢いに乗ってホーム連勝を飾りたい日本だが、次のサウジアラビアは中国とは比較にならない難敵だ。日本に勝てば本大会進出を決めることができるというモチベーションの高さはもちろん厄介だが、久保建英(マジョルカ)がJFA公式サイトを通じて「サウジアラビアはアジアのなかで飛び抜けていてアベレージが高い。ボールを扱う能力に長けてスピードもフィジカルもあって、チームに浸透している戦術があると、前回試合を見ていて思いました」と語ったように、そもそもレベルが高いチームだ。
カウンターのスピードも速く、相手のサイドをえぐり、クロスからシュートに持ち込むのは、得意のパターンだ。中国の場合、ディフェンシブだった割には守備意識の低い選手も散見されたが、サウジアラビアにそういう隙はない。
■城氏「長友選手は厳しくなってきている」
ポイントは、にわかに論争が巻き起こっている左サイドだ。批判の矢面に立たされているのは、W杯3大会出場のサイドバック・長友佑都(FC東京)。35歳のベテランは、最終予選において効果的な攻撃参加が見られず、クロスの質も低い。右サイドが再三攻撃の形を作っているのに対して、左は停滞。元日本代表FW城彰二氏も自身のYouTube動画で「左サイドが機能していない。長友選手はもうそろそろ厳しくなってきている」と指摘したほどだ。
さらに、中国戦では長友と交代で入った中山雄太(ズヴォレ)が、ピンポイントのクロスをゴール前に供給し、伊東純也(ゲンク)のゴールをアシスト。長友と中山、両選手の差が際立つ結果となり、左サイドバックのスタメン交代論が過熱している。
サウジアラビア相手に、ごまかしはきかない。左サイドに綻びが生まれるようだと、日本にとって致命傷となりかねない。長友か中山か。森保一監督の決断に注目が集まる。
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文・SPREAD編集部