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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が21日(日本時間22日)、アリゾナ州テンピで行われたカンザスシティ・ロイヤルズとのオープン戦に先発。2回1/3を投げ、3安打1失点で5三振を奪った。最速は99マイル(約159キロ)をマークするなど、昨季ア・リーグMVPが実戦初登板で上々の投球を見せた。
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■マドン監督「制球も速球も良かった」
大谷は初回からエンジン全開。98、99マイル(約158~159キロ)の直球を投げ込んで無失点に抑えると、2回も2個の三振を奪うなど快投を披露し、スコアボードにゼロを並べた。3回にスライダーが甘く入ったところを痛打され、連続安打(右中間三塁打、中前適時打)を喫したところで降板。当初から45球を目途にしていた実戦初登板で、打者のべ11人に対して50球を投じ5個の三振を奪ってみせた。
MLB公式サイトによると、大谷の投球についてジョー・マドン監督は「とても良かった。制球も速球も良かった。捕手のマックス・スタッシもベンチに戻って来て『昨年よりさらにいい』と言っていたよ」と高評価を与えていたという。そのスタッシ捕手は「オオタニはフォーシームを投げたがっていた。カッターとスライダーを左右に投げ分け、カーブも投げた。彼はただ、その感触を確かめたかっただけなんだ」と、今回の登板における大谷の意図を説明した。
米地元紙「オレンジ・カウンティ・レジスター」も試合後の様子を伝えており、大谷は「良い感じで投げられた」と手応えを得ていたようで、記事も「この春、心強いパフォーマンスでスタートを切った」とした。
また、同紙は「スプリッターを除くすべての球種を投げた」という大谷のコメントも掲載。投げなかった理由として、本人は「他の球種を優先させた。スプリットは確かめる球でもないので」と語ったが、女房役のスタッシは「スプリットを投げていたと思った」と明かした。
記事は、おそらく大谷の投じたチェンジアップが、スタッシにはスプリットに見えたのだろうと解説。ただ、どうやら大谷は打者の手元で沈む球に関して、スプリットでもなくチェンジアップでもない球にトライしているようで、スタッシは「さあ、どうだろう。分からない」と笑顔を浮かべ、「とにかくスプリットでもチェンジアップでも何でもいい。オオタニが快適に投げられるなら」と煙に巻いた。
大谷自身は、この日最も苦労した球種にスライダーを挙げ、「(スライダーの精度は)今後改善すべきこと」とし、開幕までに調整する必要性を口にした。
初実戦で5奪三振という上々の投球を披露し、さらに新たな武器にもチャレンジ。今季の「投手・大谷」はバージョンアップした姿を見せてくれそうだ。
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文・SPREAD編集部
帰って来た! https://t.co/ADCRH2Re9q
— Los Angeles Angels (@Angels) March 21, 2022